ドイツ選手に国際大会出場禁止処分…FILAが決定

 シドニー五輪フリースタイル76kg級で優勝しながら、ドーピング検査で陽性と認定されて金メダルをはく奪されたアレクサンダー・レイポルド(ドイツ)の問題にからみ、ドイツのレスリング選手が国際舞台から締め出されることになった。

 ドイツ・レスリング連盟(DRB)は2月26日、国際レスリング連盟(FILA)から同国選手の国際大会の出場を禁止する通達があったことを明らかにした。これは、FILAがレイポルドに対するペナルティーとして2年間の出場停止処分を下したにもかかわらず、その処分に異議を唱えていたドイツ連盟が1月に同選手を国内大会に出場させたことに対するペナルティー。

 レイポルドは現在、国際スポーツ裁判所に処分撤回を求めて提訴しており、まだ結論は出ていない。FILAが判決に先んじて処分した形となった。ドイツ連盟が国際舞台から絞め出されてもレイポルドの無実を訴え続けるかどうか注目されるが、現段階では、FILA認定のあらゆる国際大会への出場ができないことになる。

 ドイツは東西が統一された90年以降の世界選手権で、フリーで「金3、銀4、銅4」、グレコで「金6、銀3、銅8」を獲得。バルセロナ五輪グレコではグレコ90kg級のマイク・ブルマンが優勝するなど世界有数の強国。最近では旧ソ連からの帰化選手を受け入れており、コンスタントにいい選手を輩出している。
 

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