強化委託金の増額を申請…福田専務理事語る


 日本レスリング協会の福田富昭専務理事(全日本女子レスリング連盟理事長)は20日、国際オリンピック委員会(IOC)の女子の五輪種目入り正式決定を受けて記者会見した。

 IOCの決定は男女で18階級を実施するというもので、選手数は発表されていない。国際レスリング連盟(FILA)の理事であり、女子委員会副委員長でもある福田専務は、FILAはIOCに対してシドニー五輪の選手枠320選手(フリー160選手、グレコ160選手)に女子の分として72選手(12選手×6階級)の上乗せをして採用を申請していたことを明らかにし、「これは却下されたもようだ」と話した。男子の1階級あたりの出場選手数がシドニー五輪での20選手より少なくなることを予想した。

 女子が4階級となった場合の階級区分も、現段階では全く不明で、世界選手権(現在、ニューヨークの代替え開催場所などを検討中)の最中の会議で話し合われることになるとし、かなりの論議がかわされそうだとしている。

 女子の五輪種目採用決定を受け、日本オリンピック委員会(JOC)へ強化委託金の増額を申請するという。JOCでは国際競技力に応じて強化費を配分しており、最近3年間で7選手の世界チャンピオンを輩出している実績が認められれば、かなりの増額になるとみている。ことしの世界選手権の成績も重要な資料となるため、金メダル獲得を目指す。

 その場合、女子の全日本チーム合宿を現在の「3月から8月に月1回」のペースを、「1年を通じて月1回」としたり、海外遠征を増やしたりと強化に力を入れるという。また選手発掘のため、国体やインターハイに女子を採用するよう今まで以上に積極的に働きかけていくという。

 一方で、他国の急速なレベルアップも予想。3年後に今の地位があるかどうかの懸念も示し、さらなる強化を口にした。


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