山本聖子、清水美里が勝ち抜く…世界選手権第1日(午前)


 フリースタイルと女子の世界選手権は11月22日、ブルガリア・ソフィアで開幕。フリー4階級、女子3階級が行われ、3年連続優勝を目指す女子56kg級の山本聖子(日大)と初優勝を目指す同46kg級の清水美里(ジャパンビバレッジ)が白星スタート。

 しかし男子は3階級で黒星を喫し、苦しい展開。女子68kg級の斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)も初戦を落とした。

 各階級の午前の部の結果は下記の通り。



 
【フリー54kg級】長尾勇気(日体大助手)=26選手出場

1回戦 ●[0−3]Arif Farmanov(アゼルバイジャン)
 
【経過】タックルを中心に第1ピリオドで5点を奪われた長尾。第2ピリオドになると、相手のスタミナ切れで反撃に出る。タックルで1点、巻き投げで1点、すぐにアンクルホールドで1点を加え、4分30秒の段階で3−5と追い上げた。このあと、こん身の力を込めた正面タックルで勝負をかけ、テークダウンを奪ったが、勢いあまって自らのバランスを崩して乗られ痛恨の2失点。4−7のまま逃げ切られた。


 【フリー63kg級】池松和彦(日体大)=31選手出場

1回戦 ●[3−6]Nasir Lal(カナダ)
 
【経過】片足をとられること3度。池松が0−3と苦しいスタート。第1ピリオドの終盤にバックの取り合いに勝って1点を返し、第2ピリオド序盤も攻めて3−3と追いついた。ところが、ここで勝負をかけたアンクルホールドを決め切れず、逆にポイントを取られ、惜しい試合を落とした。


 【フリー76kg級】小幡邦彦(山梨学院大)=32選手出場

1回戦 ●[1−4]Ruslan Kinchagov(ウズベキスタン)
 
【経過】組み合いで力負けしなかった小幡だが、1分23秒にパッシブをとられパーテールポジション。キンチャゴフの脚がいつの間にかがっちりと絡まり、またさきから通称地獄固めに追い込まれた。小幡は左肩をしっかりと浮かして約1分30秒を耐え、第1ピリオド終了。第2ピリオドは小幡がパッシブを取りローリングで1点を返した。しかし反撃はここまで。終盤にタックルを許し、1−4とされた。



 
【フリー97kg級】小平清貴(警視庁)=23選手出場

1回戦  BYE


 【女子46kg級】清水美里(ジャパンビバレッジ)=16選手出場

1回戦 ○[フォール、5:21=13-0]Ayse Guneri(トルコ)
 
【経過】清水がまわりこんで1点を先制。タックルなどでポイントを重ね5−0。第2ピリオドもタックルからネルソンで加点。9−0のあと、豪快なタックルでマットにたたきつけ、そのままがっちりと押さえてフォール勝ちした。


 【女子56kg級】山本聖子(日大)=19選手出場

1回戦 ○[フォール、1:54=7-0]Erin Tomoe(米国)
 
【経過】探り合いのあと、山本がゲオルギの片足を取るやいなや押し倒し、そのままフォールの態勢へ。がっちり決まったかに見えたが、逃げられる。しかしゴービハインドの態勢から右の腕取りでフォールの態勢へ持ち込み、今度はしっかりとフォールした。


 【女子68kg級】斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)=出場14選手

1回戦 ●[2−8]Anita Schatzle(ドイツ)
 
【経過】最初の一本背負いこそこらえた斉藤だが、続いての巻き投げ気味の一本背負いにバックを許した。脚をとられ、変形のローリングで2失点。斉藤はがぶりからしつこく攻めて1点を取ったが、すぐに豪快な一本背負いを受け、試合の主導権を完全ににぎられ、1−8から最後に1点を返すのがやっと。昨年まで柔道選手だった斉藤が、レスリング流の柔道技に屈した試合だった。

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