全日本チャンピオンの声

フリースタイル グレコローマン 女 子


 フリースタイル54kg :松永共広 (日体大) 「決勝戦のことを考えると眠れなくなるので、思い切り行くだけと昨日から決めていました。長尾勇気=日体大助手) さんにはこれまで2回公式戦で負けているので、今日はぜひ勝ちたかった。(コンタクトポジションで)クラッチが切れた時、最初レフェリーが相手のポイントとしましたが、自分から仕掛けていたし、長尾さんの手が切れたのを確認していたので、自分のポイントに変わると自信を持っていました。来年は新階級に合わせて体づくりからもう一度やり直します」

 
フリースタイル58kg:平井進悟 (綜合警備保障)「優勝できてうれしいです。決勝戦の最初は固くなっていましたが、後半ポイントをとってからは自分のペース。しつこく粘っていくのが自分のスタイルですが、それがうまく出せたと思います。課題はスタンドでポイントが取れるようになること。来年の全日本選手権も優勝して、自分の階級と云われるようにしてから世界を狙います」

 
フリースタイル63kg:金渕清文 (国士大助手)「決勝戦の相手の池松和彦 (日体大) には去年の全日本選手権では勝っていますが、今年夏の全日本選抜選手権では負けているので、チャレンジャーの気持ちでした。あの敗戦で1から出直せたと思います。点を取られましたが、常に自分から仕掛けて、プレッシャーをかけ続けられたのがよかったと思います。練習でやってきたことが出せました。自分の欠点は弱気になって、カウンターばかりになること。スタンドからのタックルが課題です。今日の結果に満足せず、もっともっと上、世界を目指して、一つ一つがんばります。勝ってかぶとの緒を締めよ、そんな心境ですね」

 
フリースタイル69kg:宮田和幸 (クリナップ)「決勝戦は最悪でした。力が全く出し切れませんんでした。相手の天谷(満博=土浦日大高職) さんは高校の先輩で、確かに強い選手ですが、世界でやって行くには国内の相手はボコボコにするぐらいでないと。世界では今のうちは負けてもいいと思っていますが、勝ちにつなげていって、最終目標であるアテネ・オリンピックで勝ちたいと思います。階級変更で66kgになったことは自分にとっていい方に向いているじゃないですか」

 
フリースタイル76kg:小幡邦彦 (山梨学院大)「世界に向けて、全日本選手権は確実に勝たないといけない大会。今回で3連覇ですが、1 回取ったタイトルは絶対手放さないようにしないと。でも、決勝戦の内容がよくありませんでした。本当は小柴(健二= 鹿島実高教) さんに引導を渡さないといけないのに。情けないです。相手の得意とするタックルを3回も食らってしまって。世界で勝っていくには、相手の得意技を完ぺきに封じないとダメだということは、世界選手権で痛感していたのに。出直しです」

 
フリースタイル85kg:川合達夫 (群馬・板倉高教)「決勝戦の相手は強くないので、思った通りの試合運びができました。教員の仕事にも一つずつ慣れてきたので、思うように練習もできています。来年の目標はアジア大会と世界選手権。減量がきついですけど、84kg級でやります。そのためには、コンディショニングづくりからしっかりやろうと思います」

 
フリースタイル97kg:中尾芳広 (エスピーネットワーク)「ずっとケガに泣かされてきたので、別の道もあるかと思って所属を変えたのが、いいきっかけになりました。優勝して胸いっぱい、感無量です。これまでいろいろな人にサポートしていただいたことを大事にしたいと思います。これでようやくスタートラインに立てたという気持ち。来年は世界を目標にします。今日の決勝戦はいろいろ課題もありますが、勝てたということで結果オーライにしてください」

 
フリースタイル130kg:田中章仁 (専大)「自分としては準決勝までの方がよかったと思いますが、決勝戦も練習通りできました。もっと先に自分からしかけなければいけなかったかもしれませんが。タックルに入られても、もっとしっかり守れるようになりたいです。馳新監督(国会議員)には技術的なことをドンドン教えてもらいたいですね」


 グレコローマン54kg:村田知也 (滋賀・日野ク)「決勝戦は2 点先制したところで行けると思いました。でも、それ以後無理しないことばかり考えて、攻められなかったのが今後の課題です。自分の良さは粘り強さ。今年は世界選手権9位でしたが、もっと自分から攻めていけば世界でも通用すると思います。少しずつ目標をあげて、来年はとりあえず世界ベスト8 を目指します」

 
グレコローマン58kg:笹本睦 (綜合警備保障)「試合以上に選手宣誓の大役を仰せつかって緊張しました。世界選手権ではメダルを狙っていながら7 位に終わってしまいましたが、手ごたえはつかめました。世界が分かったという感じです。トップレベルの選手は、大事なところでしっかりポイントを奪って、逆にここ一番というときにはしっかり守る。自分もそうならないとダメだと思います。来年からは60kg級で行きますが、世界選手権で必ずメダルを取ってきます」

 
グレコローマン63kg:飯室雅規 (自衛隊)「決勝戦は昨晩ビデオを見て考えた作戦通り。粘っこく、細かくポイントを重ねていく自分の良さが、バッチリ出せました。自分の課題はスタンドで攻めること。最初からガンガン行くこと。来年はアジア大会を一番の目標にがんばります」

 
グレコローマン69kg:永田克彦 (新日本プロレス職)「決勝戦は70パーセントの出来。相手の大井(将憲=自衛隊)選手も死にもの狂いでしたね。失点ゼロで延長にならずに勝てたのはよかったと思います。体調が悪いなかでも勝てたのは地力の差が出たんでしょう。自分の方が余裕もスタミナもありましたし。いつも100パーセントで戦えるわけではないので、どんな条件でも、どんなに苦しい状況でも勝つことが大切ですから。減量がきつくなってきているので、階級変更はいいチャンスだとプラスに考えます。身長がなくても、パワーをつければ、自分は下から圧力をかけて落としていくタイプなので、チョコマカしている相手よりは大きな的の方がやりやすいと思っています。何事もプラス思考です」

 
グレコローマン76kg:菅太一 (日大) 「決勝戦の相手の斉藤(柔=自衛隊)さんは日大の先輩ですし、タイプも似ているのでやりづらかったですね。今回決勝戦に進出した男子16人のうち日大勢は2人きりでしたし。いつも胸を借りてきましたから。試合は自分のペースだっと思います。グラウンドで返すのは自信がありました。今年はとにかく忙しい一年でした。レスリングは充実して、さまざまなことを勉強できたと思います。でも、その分まだ卒論が何もできていなくて。階級変更など、来年以降のことは少し休んでから考えたいと思います」

 
グレコローマン85kg:松本慎吾 (一宮運輸)「全日本選手権連覇が達成できたので、来年もアジア大会、世界選手権の代表になって、今年の世界選手権での借りを返したいと思います。そのためには、日本ではどんな大会でも圧倒的に勝てないと。左足首のじん帯を傷めてスパーリングができなかったので、食事制限だけで減量してきました。1 回戦は全然ダメでしたが、カンが戻って少しずつよくなったという感じです。ケガしたお陰で、精神的にかなり強くなれたと思います。ケガした状態でも必ず勝つ。ケガしたからと言って、オリンピックを棒に振るわけにはいきませんから。日本人の重量級選手も世界で勝てることを証明したい。手ごたえは感じているので、来年は結果を出します」

 
グレコローマン97kg:森角祐介 (日体大)「昨日の加藤賢三(大東大) 選手との準決勝がヤマだと思っていました。決勝戦の太田浩史 (青学大職) さんは、去年も勝っているので絶対に負けられない相手。作戦通りに行けました。ローリングが得意なので、試合ではとにかく押しまくって、最初にパーテルポジションを取ろうと思って戦っています。体重が少ないので、来年はとにかく増量します」

 
グレコローマン130kg  鈴木克彰 (警視庁)「左足のケガからの復帰戦を飾れてうれしいです。決勝戦の相手の瀬川(浩寿=警視庁) さんは先輩であり、高校のときからずっと見ていた憧れのトップ選手。毎日いっしょに練習していただいているので、正直やりずらかった。でも、これで大きな壁を越えられたと思います。階級が変わるので、1 からやり直します。まずはダイエットですかね」


 女子46kg:吉村祥子 (TBC)「めちゃ、うれしいです。また優勝できて、こうして皆さんにインタビューしてもらえるなんて。昨晩ビデオをじっくり見て、下半身を攻めて行こうと決めていました。野口選手(美香 =中京女大) が足をケガしていたので申し訳ない気もしましたが、作戦を変えずに戦いました。仕事との両立、年齢的な問題などいろいろありましたが、会社の人や友人が応援してくれたおかげでレスリングを続けることができました。優勝できた以上に、この会場でまた試合ができたことが一番の喜びです。95年以来、世界選手権優勝から遠ざかっていますが、ぜひもう1回返り咲きたいと思います。アトランタ、シドニーと裏切られ続けてきましたが、女子レスリングがようやく念願のオリンピック種目となったことで、遠い夢が手の届くところまで来ました。それがつかめるかどうかは自分次第。今の46kg級がベストですが、48kg級になってもしっかりウエイトトレーニングを積んで、1 から体を作ってがんばります」

 
女子51kg:服部担子 (中京女大) 「ありがとうございます。うれしくて、うれしくて。坂本日登美 (中京女大) 先輩からは、『自分がケガして出れない分、がんばれ。全て託したからと言われていました。決勝戦はとにかく勝つことが絶対なので、内容的には課題もありますが、これでいいかなぁと思います。相手に点を取らせず、逆にチャンスには必ず点を取る、そんな選手になりたいと思います。世界に行きたいです」

 
女子56kg:山本聖子 (日大) 「決勝戦の相手が 真理子 (清水=群馬県協会) 先生だからといって、特に意識しませんでした。試合内容には満足していません。世界選手権で3連覇もしているので、もう国内では負けないようにしないと。天皇杯は突然のことで、予想もしていなかったので驚きました。まだ実感が沸いてこないので、どれだけ重みある素晴らしい賞なのかわかりません。階級変更のことは今はまだ考えていません」

 
女子62kg:岩間玲那 (中京女大)「決勝戦は緊張して、固かったと思います。自分のレスリングをしなければと思い過ぎていました。世界選手権で負けた時は、もうレスリングをやめようか、自分はレスリングに向いていないんじゃないか、と思いました。マットに上がると、戦うという気持ちでなく、普通の人になってしまっていましたから。日本代表として世界選手権に出場しているのに、自信が持てなかった。でも、オリンピックのことを考えたら、前向きにがんばらなくてはと思えるようになりました。いつもエンジンがかかるのが遅いので、気持ちを高めてそのままマットに上がるようにしないとダメですね。1 ラウンドで決めてやるぐらいの気持ちでこれからはがんばります」

 
女子68kg:斉藤紀江 (ジャパンビバレッジ)「レスリングを始めてやっと1 年。ようやくレスリングが分かりかけ、レスリングの姿勢ができてきました。でも、試合の後半になると腰が高くなってしまうので、まだまだですね。今年はアジア選手権や世界選手権に出場できて、いい勉強ができました。今はレスリングが楽しくて、柔道から転向してよかったと思います。柔道も生かせていますし。今大会ケガで出場できなかった菅原(美々=国士大) さんにも勝って、来年の世界選手権は代替出場ではなく、しっかり自分でキップをつかみたいと思います」

 
女子75kg:浜口京子 (浜口ジム)「自分らしい力強いレスリングができればいいと思っていたので、今大会は全試合とても満足しています。世界選手権のことはもう忘れました。次の大会で勝てばいいと思っていますから。レスリングを始めて9年、レスリングの奥深さを痛感しています。試行錯誤の連続です。父と弟と道場の仲間と、みんなのチームワークでこれからも戦って行ければいいと思います。相手というよりは、レスリングと死にもの狂いで戦って、もっともっと勉強します。これからは全部の大会優勝する気持ちでがんばります。階級が変更され、72kgになったことは自分にとってプラス、自分に流れが来ていると感じています。オリンピックは何が何でも出る、優勝する、そういう気持ちです」


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