4選手が決勝進出、浜口京子は世界王者撃破!…世界女子選手権



 世界女子選手権最終日は11月3日、準決勝までを行い、日本は4階級で決勝進出を果たした。

 3年ぶりの王座奪還を目指す72kg級の浜口京子は、準決勝で昨年の世界チャンピオン、エディタ・ビトコウスカ(ポーランド)を4−0で撃破。55kg級の吉田沙保里(中京女大)も準々決勝、準決勝をともに第1ピリオドのテクニカルフォールで圧勝して決勝進出を決めた。

 51kg級の伊調千春(中京女大)、63kg級の伊調馨(愛知・中京女大)は大会史上初めて姉妹での決勝進出。伊調馨はことしの世界学生チャンピオン、欧州チャンピオンのバッサ・マルゴルザタ(ポーランド)、ことしの欧州2位のレネ・アーンズ(ノルウェー)を連破した。

 59kg級の岩間怜那(リプレ)は、準々決勝のマベル・フォンセカ(プエルトリコ)に延長でコンタクトルールからの攻防に負け、ベスト8どまりだった。

 各選手の成績は下記の通り。


 【51kg級】伊調千春(中京女大) =18選手出場

決勝T1回戦 ○[フォール、0:51=4-0] アーグン・ペルシン(トルコ)

 【評】開始早々にタックルを決めた伊調。すぐに相手の腕を取って体を返し、そのままフォール勝ち。

準 決 勝  ○[4−0] ナタリア・ゴルツ(ロシア)

 【評】第1ピリオドは1度ずつパッシブを取ったが、ともにポイントにはならず。第2ピリオド、コンタクトポジションのコイントスに負けた不利な体勢からスタート。しかし一気に腰投げ気味に投げて3点と5秒ルールで1点。このリードを守り切った。

 
※伊調は決勝でソフィア・ポウムボウリドウ(ギリシア)と対戦。


 【55kg級】吉田沙保里(中京女大) =23選手出場

決勝T1回戦 ○[Tフォール、2:13=11-0] ジェファニー・リズ(カナダ)

 【評】正面タックルで3点を先制した吉田。2度目のタックルでも一気に2点を取り5秒押さえて1点を追加。再び正面タックルを決め、ローリング。続いてアンクルホールドを狙う。体勢が崩れたがニアフォールを奪い、11点差をつけた。

準 決 勝  ○[Tフォール、3:00=10-0] イダセレス・カールソン(スウェーデン)

 【評】正面タックルで2点を先制した吉田。エビ固め狙いで2点を2度加える。さらにタックルで1点、3点と取り快勝した。

 
※吉田は、決勝でチナ・ジョージ(米国)と対戦。


 【59kg級】岩間怜那(リプレ)  =24選手出場

決勝T1回戦 ●[1-4=6:06]マベル・フォンセカ(プエルトリコ)

 【評】パッシブを取りながらエスケープポイントを奪われた岩間は、第2ピリオド後半、回りこんで1点を取り同点へ。延長へ入り、コンタクトポジションの攻防は相手の圧力に対して岩間がそり投げ気味の技を仕掛けたが、体を預けられ痛恨の3失点。競り負けた。


 【63kg級】伊調馨(愛知・中京女大付高)  =23選手出場

決勝T1回戦 ○[4−1] マルゴルザタ・バッサ(ポーランド)

 【評】相手のリスクでバックを取った伊調。グラウンドでの腕とりは、再三場外へもつれてポイントにつながらず、逆にエスケープポイントで1点を先行された。しかしタックルで同点。第2ピリオドは疲れの見えたバッサを積極的に攻め、タックルなどを3度決めて勝った。

準 決 勝 ○[3−0] レネ・アーンズ(ノルウェー)

 【評】伊調が正面タックルで粘り強く攻めて1点を先制。この後、一進一退で第2ピリオドへ。正面タックルで2点目を取りながら、後が続かない。しかし終了間際、勝負をかけたタックルが決まり、2秒を残して3点目。延長にもつれることなく勝負を決めた。

 
※伊調は、決勝でことしの欧州59kg級チャンピオンのサラ・エリクソン(スウェーデン)と対戦。


 【72kg級】浜口京子(浜口ジム)  =21選手出場

決勝T1回戦 ○[Tフォール、2:30=10-0] ガリーナ・イワノバ(ブルガリア)

 【評】片足タックルで浜口が1点を先制。このあと、左腕を固め右足首をつかんでのレッグホールド(京子スペシャル)が面白いように決まってポイントを重ね、2分30秒でけりをつけた。

準 決 勝 ○[4−0] エディタ・ビトコウスカ(ポーランド)

 【評】開始34秒に浜口が正面タックルを決めて3点。その後は攻勢をとるがポイントはなし。第2ピリオドは引き落として1点を加え、そのままのスコアで判定勝ちした。

 
※浜口は、決勝でシュ・ワン(中国)と対戦。



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