吉田沙保里、浜口京子がともに欧州王者を撃破…世界女子選手権



 世界女子選手権は11月2日、ギリシア・ハルキダで大会史上最多の34か国から150選手が参加して開幕。各階級の予選リーグが行われ、アジア大会金メダルの55kg級の吉田沙保里(中京女大)、72kg級の浜口京子(浜口京子(浜口ジム)は、ともに初戦で欧州チャンピオンを撃破。吉田は2回戦も勝って決勝トーナメント(準々決勝)進出を決めた。

 48kg級の野口美香(中京女大)、51kg級の伊調千春(中京女大)、59kg級の岩間怜那(リプレ)も初戦白星。伊調は昨年世界2位のステファニー・ムラタ(米国)を破った。しかし野口は2回戦で負け、予選リーグ突破が微妙となった。

 63kg級の伊調馨(愛知・中京女大付高)と67kg級の斉藤紀江(ジャパンビバレッジ)は1回戦は試合がなく、2回戦からのスタート。

 各階級の成績は下記の通り。


 【48kg級】野口美香(中京女大) =26選手出場

予選リーグ1回戦 ○[6−4] ブリジット・ワグナー(ドイツ)

 【評】野口がタックルで1点を取り、ニアフォールを5秒続けて4−0。回り込まれて1点を失い4−1で、第2
ピリオドへ。パッシブを取られて転がされたが、うまく乗って2−2。最後はがぶり返しを決められたが、辛うじて逃げ切った。

予選リーグ2回戦 ●[1−6] リ・フイ(中国)

 【評】タックルで先制したのは野口。しかし回り込まれ、タックルを決められて1−2。第2ピリオドに入ると野口に余裕がなくなり、
攻撃を自滅するなどしてポイントを奪われ、1−6とされた。


 【51kg級】伊調千春(中京女大) =18選手出場

予選リーグ1回戦 ○[4−1] ステファニー・ムラタ(米国)

 【評】1点を先制され、苦しい展開となった伊調だが、第2ピリオド終盤、パッシブによってコンタクトポジションへ。
この投げ合いに勝ち、そのままけさ固めで押さえて逆転勝ち。


 【55kg級】吉田沙保里(中京女大) =23選手出場

予選リーグ1回戦 ○[フォール、0:55=3-0] タチアナ・ラザレバ(ウクライナ)

 【評】ことしの欧州チャンピオン相手でも臆することのない吉田は、胴タックル気味に押し倒すと、そのままフォールの体勢へ。
あっさりときめ、秒殺した。

予選リーグ2回戦 ○[10−1] ミネルバ・モンテロ(スペイン)

 【評】タックルで1点を先制した吉田は、回り込むなどして小刻みにポイントを重ねるが、相手は体が柔らかくグラウンドの防御が強く、
なかなかフォールへ持ち込めない。しかし力の差は明白で、第2ピリオドに1点を失ったものの、最後は10−1で快勝した。


 【59kg級】岩間怜那(リプレ)  =24選手出場

予選リーグ1回戦 ○[4−0] ローレン・ランブ(米国)

 【評】パッシブを取るなど岩間が攻勢だったが、なかなかポイントにつながらない。それでも2分15秒、回り込んで1点。
第2ピリオドにはタックルが決まり出し、4−0で快勝した。


 【63kg級】伊調馨(愛知・中京女大付高)  =23選手出場

予選リーグ1回戦  BYE


 【67kg級】斉藤紀江(ジャパンビバレッジ) =15選手出場

予選リーグ1回戦  BYE


 【72kg級】浜口京子(浜口ジム)  =21選手出場

予選リーグ1回戦  BYE

予選リーグ2回戦 ○[フォール、4:07-9-0]スベトラーナ・マルチネンコ(ロシア)

 【評】力強いがぶりから浜口が1点を先制。足首をつかんでのレッグホールドで回して2点を加えた。さらにタックルを受け止めてバックへ回るなどし、
6−0で第1ピリオドを終了。第2ピリオドは組み合った体勢から外無双を決めてそのままフォール勝ち。初戦で欧州チャンピオンを撃破した。



《前ページへ戻る》