【特集】試合ができるうれしさが重圧をはね返した…女子72kg級・浜口京子



 7日、日本期待のエース、女子72kg級の浜口京子(浜口ジム)が満を持して登場。未知の敵、インドのブリート・カウアーをわずか40秒のフォールで下し、幸先いいスタートを切った。55kg級の吉田沙保里(中京女大)もインド選手を破り、金メダルを手中におさめた。日本女子は連日、最高の日を迎えそうだ。


 浜口京子選手の話「自分でも驚くほどリラックスできました。いつもの大会より緊張せず、とてもいい状態です。きのうの夜も熟睡。7、8時間しっかり眠ることができました。釜山に来てからちょうど1週間、待ちました。レスリング競技が始まってからも、伊調さん、吉田さんの試合を見ながら練習して体調を整えていました。とにかく早くやりたかった。やっと自分の大会が始まると思うと、きのうから、もううれしくて、うれしくて。その喜びがプレッシャーを飛ばしてくれたんでしょう。今後、注意しなければならないのは韓国。1試合、1試合集中して戦っていきます。

 
金浜良コーチの話(浜口の戦いを)「すばらしい集中力。慌てずいい動きでした。初戦はインド選手の巻き技に注意するように言いましたが、問題ありませんでしたね。余分な力がいい具合にスポッと抜けてベストの状態で試合に臨めたと思います。韓国の選手は一発を狙ってくると思うので、投げ技に気をつけて、低いタックルで攻めればいけるでしょう」

 
吉田沙保里の話「コーチからはインド選手の巻き技に注意しろ、と言われましたが、前の試合を見てたいしたことないと思いました。足がよく動き、自分のレスリングができたと思います。マットに上がるまではすごく緊張しますが、上がれば不安は吹き飛びます。もう考えても仕方ありませんから。初日の晩は蚊がうるさくてあまり眠れませんでした。緊張していたんでしょうね。きのうは爆睡、10時間寝ました。最後の韓国戦は思い切り自分のレスリングができるように頑張ります。ポイントをやらず、全試合完封で終わらせたいですが、あまりこだわりません。金メダルを取ることが一番ですから。大勢の人に応援してもらい、とてもうれしいです」

(取材・宮崎俊哉)



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