米国が世界フリースタイル選手権に不参加




 米国レスリング協会は8月25日、9月5〜7日にイラン・テヘランで行われる世界フリースタイル選手権に、安全が確保されないことを理由に出場しないことを決めた。米国が世界選手権に出場しないのは、1961年に同大会に出場して以来初めてのこと。98年にイランで行われた世界選手権にも出場していた。

 米国および米国レスリング協会はイラン政府に対し、昨年9月の米国中枢同時多発テロ事件の余波によって、イラン国内における米国選手団の危険を訴え、安全の確保を要請していた。しかし、かんばしい回答がなく、選手の安全が守れないという米国政府の得た情報をもとに、
協会理事会は全員一致で不参加を決めた。同時に、国際レスリング連盟(FILA)に対し、開催の期間と場所を変更するように求めた。

 テロ事件のあとに開催された昨年の世界選手権では、米国選手は輸送は他国とは別、宿舎も専用ワフロアにガードマンがつくなど、厳重なガード体制がしかれていた。

 世界グレコローマン選手権(9月20〜22日、モスクワ)、世界女子選手権(11月2〜3日、ギリシア・ハルキダ)の参加については、何の意思表示もされていない。


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