池松和彦が銅メダル獲得、女子は5階級で決勝進出…世界選手権最終日(午前)



 男子フリースタイルと女子の世界選手権最終日は9月14日、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで3位決定戦までが行われ、男子フリー66kg級の池松和彦(日体大助手)が3位決定戦へまわり、パンアメリカン王者のセルゲイ・ロンドン・ペデロソ(キューバ)を6−5で下し、銅メダルを獲得した。

 男子のメダル獲得は、96年アトランタ五輪、00年シドニー五輪であるが、世界選手権に限れば、1995年の和田貴広(フリー62kg級)と嘉戸洋(グレコ48kg級)がともに銀メダルを取って以来。

 女子は準決勝に進んだ5選手が順当に勝ち、いずれも決勝へ進んだ。5階級で決勝へ進んだのは、9階級時代の1994年世界選手権(金6個)以来。


 ◎男子フリースタイル

 
【66kg級】池松和彦(日体大助手)   3位=40選手出場

準 決 勝  ●[1−10] Irbek Farniev(ロシア)

  

 
《経過》いきなりタックルで抱え上げられ5失点。グラウンドでも攻められ0−7と苦しい展開。第2ピリオド開始後に、1点を返したが、攻撃も受け、1−10で試合終了。

3位決定戦 ○[6−5] Serguei Rondon Pedroso(キューバ)

     

 
《経過》バックを取られたが、その後の横崩しは2−2となって、スコアは2−3へ。池松はフェイントをうまく使ってバックを取り3−3へ。第2ピリオドは、1点ずつ取ったあと、相手の横崩しにうまく体を預けて2得点。6−4とし、ラスト20秒で技術回避の警告(1失点)。しかし最後はしっかりと耐え、1点差で終了のホイッスルを聞いた。


 ◎女子

 
【51kg級】伊調千春(中京女大)

準決勝 ○[Tフォール、4:22=10-0] Alena Kareisha(ベラルーシ)

 

 ※決勝は今年の欧州チャンピオンのNataria Karamchakova(ロシア)と対戦。

 
《経過》タックル、ローリング、足首を取って体を返して一気に5−0。その後もタックルを決め続けてテクニカルフォール勝ち。


 【55kg級】吉田沙保里(中京女大)

準決勝 ○[3−2] Natalia Golts(ロシア)

  

 ※決勝は昨年の決勝の相手のTina George(米国)と対戦。

 
《経過》研究されているのか、吉田のタックルが防がれる。うまくかわされて1失点。しかし地力が違い、第2ピリオド中盤に2−1とリードを奪う。その後、1点ずつ取って試合終了。


 【59kg級】山本聖子(ジャパンビバレッジ)

準決勝 ○[8−2] Marianna Sastin(ハンガリー) 

   

 ※決勝はNatalia Ivashenko(ロシア)と対戦。

 
《経過》1−1のあと、パッシブを取ってグラウンド攻撃で3−1へ。これで山本に余裕ができ、攻撃を続けてポイントを重ね、失点は、エスケープによる1点のみに押さえた。


 【63kg級】伊調馨(中京女大)

準決勝 ○[4−0] Lyudmila Golovchenko(ウクライナ)

  

 ※決勝は、昨年13位ながら3月に伊調が負けているSara Mcmann(米国)と対戦。

 
《経過》タックルなどで2−0として第1ピリオドを終了。第2ピリオドも回りこんで1点、タックルで1点と着実に加点し勝った。


 【72kg級】浜口京子(ジャパンビバレッジ)  

準決勝 ○[4−2] Stanka Zlateva Hristova(ブルガリア)

    

 ※決勝はパンアメリカン・チャンピオンのToccara Montgomery(米国)と対戦。

 
《経過》タックルはあまり決まらなかったが、引き落としたりして3−0へ。第2ピリオドも1点を加え楽勝ムードだったが、終盤、タックルへいってレッグホールドで返され2失点。相手の脚に肩関節をロックされて苦しい体勢となったが、何とかしのぎ、振り切った。





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