【特集】世界選手権に挑む(2)…フリー60kg級・太田亮介
中学時代(静岡・焼津港中)に2年連続で全国大会を制覇。高校時代(茨城・土浦日大高)は四冠王に輝いた太田も、日大在学中の後半はけがのため伸び悩んだ。そのため、シニアになって世界でもまれる経験を積むのが遅くなってしまい、まだ世界やアジアで結果を出すにはいたっていない。
昨年から今年にかけてが“世界を肌で感じる時期”(ホップ)とすれば、今秋は「ステップ」の時期。本人も「100日前より成長していることを実感する」と、1日ごとに力をつけている自分をはっきりと感じている。
「自分の力の100%を出せることができれば、10位以内は入れるはず」。この100%とは、パーテールポジションの防御を強固にして失点を最小限に抑え、自信のあるスタミナ勝負へ持ち込むことだ。そのため、練習ではグラウンドの防御に力をいれてきた。
マジソン・スクエア・ガーデンの大舞台でやることに対しての恐怖心はない。昨年、イランの超満員の熱狂的な観客の中での試合をやっているからだ。これも貴重な経験だった。「去年の大会は、すごい選手ばかりだと思った。すごくない選手もいることが分かった。勝てるべき選手には負けてはならない。やるぞ、という気持ちは去年よりある。ベスト4が目標。10位が目標では、10位に入れない」ときっぱり。五輪出場資格獲得へ燃えている。(取材・文・写真/樋口郁夫)
【太田亮介の最近の国際大会成績】
《2002年》
【ベログラゾフ国際大会】
予選1回戦 ○[4−0] Knadijimoral Abdulaev(ロシア)
予選2回戦 ○[Tフォール、10-0] Lax Yanek(エストニア)
予選3回戦 ○[4−1] Daniil Bondarenko(ロシア)
決勝T1回戦 ●[4−11] Alexandr Guzov(ベラルーシ)
3位決定戦 ●[0−3] Kirill Pavlov(ロシア)
【世界選手権】
予選1回戦 ●[0−6] Yandro Miguel Quintana
Ribalta(キューバ)
予選2回戦 BYE
予選3回戦 ●[2−3] Aram Markarjan(アルメニア)
【アジア大会】
予選1回戦 ○[3−2] Lkhamadshapov, Shamzo(カザフスタン)
予選2回戦 ●[Tフォール、4:58=1-11] Zakhartinov,
Damir (ウズベキスタン)
予選3回戦 ●[2−3] Song, Jae-Myung (韓国)
《2003年》
【デーブ・シュルツ記念国際大会】
予選1回戦 ○[フォール、1:37] Andrew Perez(米国)
予選2回戦 ●[5−9] Jason Kutz(米国)
予選3回戦 BYE
【ベログラゾフ国際大会】
予選1回戦 ○[Tフォール、2:15=11-0] Antre
Boitexovskii(リトアニア)
予選2回戦 ○[4−3] Beisebael Melrjan(カザフスタン)
予選3回戦 BYE
決勝T1回戦 ●[4−5] Esir Ilby(モルドバ)