福田富昭会長がアフガニスタンの五輪参加を支援



 共同通信アテネ支局によると、アテネで行われた五輪団長会議に出席した日本オリンピック委員会(JOC)選手強化本部長の福田富昭・当協会会長が、レスリング選手だったアフガニスタンのジェグダリク同国オリンピック委員会会長に、アフガニスタンのレスリング選手が五輪に出場できるよう努力することを約束したという。

 アフガニスタンのレスリングは1988年ソウル五輪のフリースタイルに5選手が参加したあと、内戦などの影響で五輪および五輪予選に出場していない。新政権の樹立によって五輪参加の意思を示しているものの、現在の実力では予選を突破して五輪のマットに立つのはかなり厳しい状況。

 福田会長は、その場合、ワイルドカード(主催者推薦枠)での出場を勧め、国際レスリング連盟(FILA)に対して積極的に働きかけるという。

 ワイルドカードとは、途上国に対する支援救済の意味合い持つ出場枠で、予選に出場しながら1人も資格を得られなかった国や、積極的な活動をしている途上国に与えられ、レスリングは3スタイルで16選手(国・地域)の枠がある。

 日本は昨年10月の韓国・釜山アジア大会の前に、ロサンゼルス五輪銀メダリストの赤石光生さん(ジャパンビバレッジ)をコーチとして同国に派遣するなど、復興を支援している。

 なお、イラクもアテネ五輪への参加を希望しており、レスリングでは予選となる10月の世界選手権(フランス)に数選手がエントリーする予定。国際オリンピック委員会(IOC)では同国の支援を実施する計画で、FILAとしての支援も予想される。




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