松本慎吾(一宮運輸)と嘉戸洋コーチが帰国




 世界選手権のグレコローマン84kg級日本代表の松本慎吾(一宮運輸=写真右)が7月22日、約2か月にわたる欧州遠征を終えて帰国した。また、昨年8月に日本オリンピック委員会(JOC)の在外コーチ研修でウクライナ・マリウッポリに渡り、同国のレスリングを研究していた1995年世界選手権グレコローマン48kg級2位の嘉戸洋コーチ(写真左)も、研修期間を終えて同日に帰国した。

 2人は東京都北区の国立スポーツ科学センターで行われている100日合宿に加わり、10月の世界選手権を目指す。


 松本慎吾選手の話「(ドイツ・グランプリ)予選は2試合とも、俵投げで試合を決めました。試合を見ていた地元のおじさんから、サインをしてくれ、と言われて驚きました。準決勝進出がかかった次の試合は、第1ピリオドでリフトなどを狙ったのですが、結局決まらず前半を終了。四つ組みで第2ピリオドが始まり、自分が先に相手を押し出したのですが、『クラッチが切れていた』と相手に点が入ってしまった。最近のFILAルールであれば、たとえクラッチが切れていたとしても、攻撃を続けていた自分の方に点が入るのですが…。

 あとでこの試合のチェアマンが『ミス・ジャッジだった』と認めていました。この判定が試合の流れを決めてしまい、反撃してポイントを取り返す時間は無くなっていました。

 納得ゆく結果ではありませんが、大事な試合は別にあるので、よい経験をしたと考えています。ヨーロッパでの2か月間は大変勉強になりました。練習で自分が持ち上げられることもありましたし、グラウンドの技術も大変参考になりました。どれも、日本にいてはできない練習ばかりで充実した2ヵ月でした」(取材/文・横森綾)







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