【特集】首の負傷にもめげず貫録の6連覇…男子フリー74kg級・小幡邦彦

 ▼2回戦  小幡邦彦(綜合警備保障)○[2−0(3-1,1-0)]●長島正彦(おおたスポーツ学校職
 ▼準決勝 小幡邦彦(綜合警備保障)○[2−0(1-0,3-0)]●木村享史(自衛隊)
 ▼決  勝 小幡邦彦(綜合警備保障)○[2−0(1-0,2-0)]●高橋龍太(埼玉県協会)

  《決勝戦経過》第1ピリオドは小幡ががぶって攻め、相手の体を場外に出して1点を取り、そのまま先取。第2ピリオドもがぶりから1点を取り、ローリングで1点を加えて振り切った。


 アテネ五輪代表の小幡が予選から1セットも落とさずに6連覇を達成した。

 試合の4日前に首が軽い肉離れをおこし、痛み止めの注射を打っての試合だったという。マットでの練習もできず、自転車こぎをするなどして体重を落とすなど、不安材料は多かったようだ。

 しかし「動けないなりに自分のレスリングができた」と、結果のみならず内容も合格点。6連覇は意識していなかったそうだが、「国内では勝つのが当たりまえだと思っています」と、絶対の自信を見せた。

 1998年の世界ジュニア選手権で3位に入賞し、99年に19歳で全日本王者に輝いて将来を嘱望されたものの、シドニー五輪は出場を逃し、アテネ五輪は1勝1敗の予選リーグ敗退。負けたキューバ戦は攻撃の糸口すらつかめないといった内容で、悔しさがつのった。「北京五輪へ向けて頑張ります」。24歳になった逸材は、4年後を見据えて再び走り始めた。




《前ページへ戻る》