【特集】世界トップ・レベルの仲間入り…男子フリー55kg級・松永共広

 ▼1回戦  松永共広(綜合警備保障)○[2−0(2-0,TF8-2)]●牛島弘樹(広島県協会)
 ▼2回戦  松永共広(綜合警備保障)○[2−0(TF6-0,TF7-0)]●湯元進一(拓大)
 ▼準決勝 松永共広(綜合警備保障)○[フォール、0:25]●杉谷武志(自衛隊)
 ▼決  勝 松永共広(綜合警備保障)○[2−0(5-0,5-2)]●清水聖志人(クリナップ)

  《決勝戦経過》タックルがさえて松永が第1ピリオドを先勝。第2ピリオドも松永がタックルで小刻みにポイントを重ねる。最後はやや息切れして失点したが、リードがきいて振り切った。


 アテネ五輪銅メダリストの田南部力が休養で出場しなかったフリー48kg級は、これまで田南部のが城にあと一歩と迫りながら越すことができなかった松永が制した。

 4月の全日本選抜選手権は、アテネ五輪の出場を目指して60kg級に出場し、1回戦でその階級の全日本王者を破っただけの実力者。田南部が出ないことで優勝は間違いないと予想されたが、それでも勝負の世界はどう転ぶか分からない。優勝してみると「ホッとしました」。

 そして「世界のトップを狙える位置にきたと思います」。田南部越えは果たしていないものの、田南部のいた位置を奪取して世界トップの仲間入りと感じたようだ。

 アテネ五輪はテレビ観戦したが、「悔しかった。出たかった」という気持ちが強かったという。これからは、北京五輪を現実のものとして考えられる。「海外の選手と試合をやると、力負けすることが少しあるので、体力つくりをしたい」と、課題も認識しており、世界へ飛躍しようとする気持ちは十分。日本代表としての世界でのファイトに期待ができる。




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