【特集】「まだ心は折れていない」…プロとして11年ぶりに挑んだ浜中和宏



 プロ選手としては11年ぶりのアマ大会出場となった男子フリースタイル84kg級の浜中和宏(猪木事務所)は、初戦で全日本社会人チャンピオンの柴田寛(徳山大職)に0−2で敗れ、無念の初戦敗退となった。第1ピリオドは0−1から1−1に追いついたものの、終了間際に外無双を決められた。第2ピリオドは1点を先制したものの、追いつかれ、アンクルホールドでリードされて屈した。

 「実力だと思います」。悔しそうな表情を見せながらも、卑屈にならずに報道陣のインタビューに答えた浜中。1ピリオド2分になったことで「エンジンがかかる前に終わったのでは?」という問いに、「相手も同じ条件ですから」と言い訳がましいことは口にせず、「まだ心は折れていない。1から練習をやってやり直します。まだ突き詰めなくては」と出直しを誓った。

 このままでは引き下がれないのだろう、「選抜(明治乳業杯全日本選抜選手権)でも社会人の大会でも、時間の許す限りどんな大会でも戦う」という姿勢を示した。もちろんプロとして総合格闘技大会も打撃大会でも、オファーがあれば戦うそうで、ファイターであることを強調した。

 フリー130kg級でK−1所属となる田中章仁(専大)も機会があればプロで試合をやる可能性があり、これからはプロアマ双方にわたって戦う選手が増える可能性もある。浜中は「レスリングは自分が愛したスポーツ。最高のアスリートが戦う舞台であってほしい」と、レスリングへの愛情を表して、プロアマ交流のムードを歓迎した。




《前ページへ戻る》