ルーロン・ガードナー(米国)がPRIDE参戦、大みそ日に吉田秀彦とデビュー戦




 シドニー五輪グレコローマン130kg級でアレクサンダー・カレリン(ロシア)に土をつけ、アテネ五輪でも銅メダルを獲得したルーロン・ガードナー(33=米国)が総合格闘技「PRIDE」に参戦することになり、大みそ日にさいたまスーパーアリーナで行われる「PRIDE男祭り2004」で、柔道のバルセロナ五輪金メダリストからPRIDE入りした吉田秀彦(吉田道場)と対戦することになった。ガードナーは10月31日、さいたまスーパーアリーナで行われた「PRIDE・28」に来場し、リング上で吉田と握手し、2か月後の再来日をファンに約束した。

 ガードナーはシドニー五輪で、カレリンを破ったことで一躍米国のスターとなり、翌2001年世界選手権でも優勝した。その後、冬山で遭難し、右足中指を切断(関連記事=2002年2月17日同3月4日同3月29日)。しかしマットにカムバックし、2003年にはパンアメリカン選手権で2位となり、世界選手権に出場した(10位)。アテネ五輪に、2002年世界チャンピオンのドレミエル・ベイヤーズとの国内予選に競り勝って出場。カザフスタン選手に敗れたものの、3位に入賞している。3位決定戦のあと、マット上でレスリング・シューズを脱ぎ、レスリング界からの引退を表明した。

 米国レスリング界からは、これまでに多くの選手がUFCやPRIDEなどのプロ総合格闘技に活路を見い出しており、現在でもランディ・クートゥアー、マーク・コールマン、マーク・ケァー、ダン・ヘンダーソン、マット・リンドランドら五輪出場選手・世界選手権上位ランカーが活躍しているが、五輪金メダリストの総合格闘技入りは、1988年ソウル五輪フリー74kg級優勝のケニー・マンディー、1992年バルセロナ五輪フリー82kg級優勝のケビン・ジャクソンに続いて3人目となる。

 対戦相手の吉田は、シドニー五輪のあとの2002年にプロ入り。ホイス・グレイシーやドン・フライらを破っているが、昨年8月にPRIDEミドル級王者のヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)に判定負けしている。


シドニー五輪でカレリンを破る アテネで引退の儀式 PRIDE・28のリングからあいさつ 大みそ日に戦う吉田と握手






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