「ビーチレスリング」導入について
日本協会は埼玉国体に期間中に行われた全国連絡会で、国際レスリング連盟(FILA)が今年8月の総会で正式に認可したビーチレスリングを紹介した。
スポーツとして世界最古の歴史を持つレスリングは、古代ギリシャ・ローマ時代は砂に水をまいた試合場で行われていた。ビーチレスリングは、この伝統を受け継ぎつつ、発展途上国の人たちにもレスリングを受け入れてもらう目的で、FILAの正式種目として採用されることになった。10月23〜30日にブラジルのバイーアで行われている世界環境ゲームズで、承認後の最初の大会が実施されている。
ビーチレスリングのルールは下記の通り。
FILAプログラムへの「ビーチ・レスリング」の導入
前文
歴史が始まって以来すべての大陸では伝統的な形態のレスリングが、土、砂、おが屑などの上で行われてきている。ルールが単純なこれらの形態のレスリングは今日でも多くの大衆を魅了している。そのためFILA事務局は技術的な方法を必要とせず、どこでも行える形態のレスリングを、これらの伝統的なレスリングの要素を集めて「ビーチ・レスリング」として纏め上げることを決定した。
この形態のレスリングは以下に寄与するものでなければならない。
−レスリングの大衆化
−資金や資材などが乏しい国々でこのスポーツが実施できるようにすること
−遊びや自然の活動などを通してクラブなどを活性化すること
−国内のレスリングをシュミレーションできるような新しい活動を国内連盟にもたらすこと
−新しいエキサイティングで人気のある種目によってスポンサーをレスリングに引き付けること
男子および女子のための「ビーチ・レスリング」規定
年齢グループ
−10〜15歳 カデット
−16〜20歳 ジュニア
−21歳以上 シニア
体重階級
責任者が参加者を2つの階級に分類する。
−軽量級
−重量級
計量は行わず、階級の分類は参加者の体格によって分類し、簡便な方法で理想的な人数に分ける。
競技の種類
−団体への加盟やライセンスの必要がない、すべてにオープンなトーナメントまたは選手権大会
−国内達盟の登録選手のためのト←ナメントまたは選手権大会
競技用ウェア
男子の場合はアクセサリーのつかないトランクス
女子の場合はアクセサリーのつかないワンピースまたはツーピースの水着競
競技場
砂の上。直径6メートルの円の中。
試合時間
最長3分までの1ピリオド
試合システム
試合は直接敗退式とする。準決勝の敗者2名は3位とする。
男女レスラーの確認方法
体重階級を分けた後、各レスラーには1から順に(各階級によって異なる)番号をつけたバンドが配られ、これを足首に付ける。試合後、敗者はバンドをレフェリーに返却する。 I
審判
責任者がレフェリーとして活動し、その決定には抗議できないものとする。
勝敗の種類
「ビーチ・レスリング」はスタンデイング・ポジションだけで行う。勝敗は次のように決定する。
−フォール勝ち 選手の両肩が地面についたとき。
−投げ技 試合中に相手の体の一部を2回地面に付けることに成功したとき。この場合、攻撃側のレスラーは片膝または両膝を地面に付けることができる。
−場外 相手の片足を場外に2回押し出すことに成功したとき。
−合わせ技 投げによって場外に出したとき。
−判定 3分間の試合が技が出せずに終了した場合、両選手の攻撃の状況によって責任者が判定する。
禁止事項
−キック、パンチ
−顔面および頭髪への攻撃
−オイルや滑り易いものを体に塗ること
−脱臼につながる恐れのあるホールド
−いかなる理由でも試合を中断することは禁止する。
順位
軽量級と重量級それぞれで1位1名、2位1名、3位2名を決定する。
両階級の1、2位同士が試合を行い、そのトーナメントの最終的な勝者を決定する。
軽量級の1位対重量級の1位
軽量級の2位対重量級の2位