全日本女子チームがW杯直前合宿




 加ト吉杯2004女子ワールドカップを10月8〜9日に控えた全日本女子チームは2日から東京・国立スポーツ科学センターで合宿をスタート。4日、練習を報道陣に公開した。

 鈴木光監督(ジャパンビバレッジ)は、オリンピック終了後、メダルを取ったフィーバーが続いて(五輪代表の)選手が疲れているのは確か。しかし各選手が自覚し、頑張ります、と言ってくれている」と、代表選手の気持ちの盛り上がりに満足そう。各階級2選手のエントリーで、「若い選手にも経験を積ませたい。家族も応援に来るだろうし…」としながらも、全選手が出場することにこだわらず「勝つことが大事。勝つためのベストメンバーを組む」という方針を示唆した。

 五輪代表選手が2人エントリーしている米国(55kg級=テラ・オドネル、72kg級=トッカラ・モンゴメリ)より、「北京五輪へ向けてつぶしておく必要がある」として中国をよりマークしており、中国戦にベストの布陣で臨むという。


 48kg級:伊調千春(中京女大)「左耳がヘルペスにかかり、熱が出て調子はよくないです。オリンピック後、(報告会などで)練習不足。練習では息が上がり、自分のスタイルが戻っていない。不安は多いですけど、誰もが同じような条件なので、言い訳にはしません。戦う時は全力を尽くします。(2日後の6日が誕生日で)もう23歳ですね。いろんなことがあった23年間でしたけど、北京五輪までの4年間は、今まで以上にすごい4年間になると思います」

 
48kg級:坂本真喜子(中京女大)「体調も気持ちもいつも通りです。団体戦なので、ある意味の安心感があります。去年は最初と最後の試合で負けてチームに貢献できませんでした。ことしは足を引っ張らないように、出る試合はすべて勝ちにいきます。タックルだけではなく、がぶりなどで前に出るレスリングをやりたい」

 
55kg級:吉田沙保里(中京女大)「オリンピックのあとは(報告会などで)練習不足でした。帰国してからの1か月間で6都県を行き来しましたし、初めて手帳をつけてスケジュールを把握しました。でもインカレに出場したりして、気持ちは燃えていました。無敗の連勝記録を伸ばしていきたい。2kgオーバーの計量なので、体重をもっと増やさなければ。いつも言っていることですけど…」(写真左は、報道陣のリクエストにこたえ、富山英明強化委員長と腕相撲をする吉田沙保里。さて勝敗は?)

 
63kg級:伊調馨(中京女大)「(9月中旬の合宿で)右手を痛めたり、1週間前にリンパ腺が腫れて熱が出たりと調子はよくないです。でも、リベンジ狙いで来る選手もいるでしょうし、試合では気が抜けません。ルールが変わるので、スロースターターの私には不利になります。まだ新ルールに応じた練習をしようという気持ちにまではなっていませんが、最初から攻められるように変えていかなければなりませんね」

 
72kg級:浜口京子(ジャパンビバレッジ)「オリンピック後、なかなか練習できませんでしたが、体のケアなどができ、再生できたという感じ。今はいい練習ができています。あとは外国選手の到着を待つだけです。モンゴメリ(米国)やアクフォ(カナダ)に対しても特別な意識はありません。勝つだけです。2kgオーパー計量の大会は、当初はきつかったですけど体力アップした今は大丈夫です」(写真右は、スパーリングする浜口と伊調馨)




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