浜口京子がモンゴメリ撃破、伊調千春は4位以内確保…アテネ五輪第1日




 アテネ五輪レスリング競技は8月22日、アテネ市のアノリオシア・オリンピック・ホールで開幕。21か国50選手が参加して女子4階級の予選リーグが行われ、72kg級で注目の一戦となった浜口京子(ジャパンビバレッジ)VSトッカラ・モンゴメリ(米国)の、昨年の世界1、2位選手の対戦は、浜口が3点を先行し、最後は8−4で振り切り、初戦を白星で飾った。

 48kg級の伊調千春(中京女大)は、初戦でプレ五輪2位のリンドセイ・ベリスル(カナダ)を、2回戦で2002年世界チャンピオンのブリジット・ワグナー(ドイツ)に快勝し、予選リーグ突破が決定。4位以内を確保した。

 63kg級の伊調馨(中京女大)も初戦でリュドミア・ゴルフチェンコ(ウクライナ)をテクニカルフォールで下して白星スタートとなった。55kg級の吉田沙保里(中京女大)は試合がなかった。

 各試合結果は下記の通り。


 【48kg級】伊調千春(中京女大)   14選手出場

予選1回戦 ○[Tフォール、4:12=12-0] Lyndsey Belisle(カナダ)

 
《経過》先にパッシブを取られた伊調だが、パーテールポジションから守って失点を許さない。逆にパッシブを取り、横崩しで5秒ニアフォールを決め、3点を先制。第2ピリオドは相手の突進をうまく投げて3点。その後、グラウンド技がさえてポイントを重ね、最後は12点を取って快勝した。

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予選2回戦 ○[フォール、5:58=7-0] Brightte Wagner(ドイツ)

 
《経過》パッシブを取ってグラウンドで攻めた伊調だが0点。一進一退のあと、第1ピリオド終盤に2点を取って優位をつくった。第2ピリオドも2点を取って攻勢を続け、最後はしっかり押さえ込んでフォール勝ちした。


 準決勝進出を決めた伊調馨の話「最初の試合は、やはり緊張しました。でも3点を取って落ち着けました。プレ五輪の時に3−2の接戦だった相手なので、ちょっと嫌な気はしました。70点くらいの出来。ワグナーは、栄監督から『タックルに入らせてからの返しがあるので気をつけろ』と言われた。アドバイス通りにできた。左右の動きが足りませんでした。明日(試合前から、オリンピックという感じはしていません。応援団が多いことが違うくらいで、世界選手権と同じ感じですね。セコンドの声はよく聞こえるし、応援席の母の声も聞こえました。この勢いに乗っていきたい」

 【55kg級】吉田沙保里(中京女大)  12選手出場

予選1回戦  BYE


 【63kg級】伊調馨(中京女大)   12選手出場

予選1回戦 ○[Tフォール、5:10=10-0] Lyudmyia Golovchenko(ウクライナ)

 
《経過》組み合ったあと伊調の投げ技が決まって3−0。パーテールポジションから攻め、ややバランスを崩した伊調だが立て直して逆に押さえ込み、2+1点(5秒ボーナスポイント)を獲得。さらにタックルで1点を追加。第2ピリオドは片足タックルなど1点ずつ加え、10点差をつけた。


 【72kg級】浜口京子(ジャパンビバレッジ)   12選手出場

予選1回戦 ○[8−4] Toccara Montgomery(米国)

 
《経過》浜口がタックルで1点を先制し、ローリングで2点を追加。その後、スタンドからうまくニアフォールへ追い込んで3点を加えたが、1点も取られた。このあと1点ずつ取り合って5−2。第2ピリオドは浜口が1点を2度取り7−2へ。モンゴメリも反撃し、ポイントを失ったものの、最後は8−4で勝って“世界1・2位対決”を制した。


 
世界2位を破った浜口京子の話「プレ五輪のときも強豪(クリスチン・ノードハゲン)と1回戦で当たり、それと同じだという気持でした。きのうの夜、金浜コーチ、木名瀬コーチとモンゴメリのビデオを見て研究した。作戦通りの試合ができた。勝ったことで、波に乗れると思います」



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