【特集】幻の五輪代表二世、宮原崇が圧勝優勝


 インターハイ個人66kg級は春の覇者、秋田・秋田商高の宮原崇が順当に制した。2回戦(初戦)と3回戦はテクニカルフォールとフォールで圧勝。準々決勝と準決勝は判定勝ちともたついたが、決勝は1分6秒でフォール勝ち。強さを見せ「自分でもびっくりしています」と、振り返った。

 父は1971〜74年に全日本学生選手権で史上初の4連覇を達成し、1978・79年に世界選手権連続2位、80年モスクワ五輪の幻の代表選手の章さん(明大OB)。そのため、幼少のころから秋田・杉田道場でレスリングに取り組み、小学1、2、4年生の時に全国大会優勝する強豪だった。しかし5、6年生は連続で2位に終わり、中学時代の全国大会も最後の年の3位が最高と、やや落ち込んだ(?)。

 しかし、こうした時期にも目先の強さに走らず、しっかりと地力を蓄えていたのだろう。昨年から急成長。今春の全国高校選抜大会を5試合中4試合にフォールかテクニカルフォールという内容で圧勝した。父・章さんは「もたついた試合もあった。もう少し楽に勝たなければ…。いい内容ではなかった」と厳しいが、このどん欲さは、まだ伸びしろがあることの裏返しにほかなるまい。

 卒業後は父の母校・明大に進学する予定だという。「いつかオリンピックに出たい」。古豪・明大の伝統復活のためにも、いっそうの飛躍が期待される。

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