フリースタイル全日本チームが帰国




 4月16〜18日にイランのテヘランで行なわれたフリースタイルに出場した全日本チームが20日、ドイツ経由で帰国した。今回は66kg級の池松和彦(日体大助手)が決勝で地元のイラン選手を破って優勝の殊勲。アジア選手権の優勝は2001年の菅太一(グレコローマン74kg級)以来で、フリースタイルに限れば1996年の和田貴広(フリー62kg級)以来。

 今回コーチとして同行した和田コーチは「少しずつ前に進んでいます」と、選手の踏ん張りに満足そうだった。


   


 66kg級優勝:池松和彦選手の話「去年負けたイラン選手との決勝は、相手の技の失敗からがぶってのってフォール勝ちでした。インドの選手もオリンピックに出てくると思うのですが、テクニカルフォールで勝ちました。途中からは相手がもうあきらめているという感じがしました。

 今回はイランでの大会で、高地で酸素が薄いという条件と、勝たなくては、という思いで1、2回戦は固まってしまいうまく攻められませんでした。そこまではタックルの調子も出ず内容がよくなかったのですが、和田コーチから『結果は気にしなくていいから思い切りやってこい』と言ってもらってから、攻めのレスリングができました。

 3回戦からはグランドの攻めがうまく決まったと思います。いつもポイントを取ろうとして焦ると失敗するという悪い癖があるのでじっくり見極めて攻め、自分のいいところが出せるようにしたいです。アジアチャンピオンだという気持ちはあまりありません。(6月の)ヨーロッパ遠征に向けて体作りをしたいと思います」

 
74kg級3位の小幡邦彦の話「今回は優勝を狙っていたし、勝てる大会だったので3位は悔しいです。ただ、1回戦でイラン選手に負けたことに関しては、ただ一方的に取られたのではなく自分から仕掛けたところで取られてしまったポイントなので、その面ではいい進歩だと思います。これからはタックルから確実にポイントにつなげるための処理の仕方を鍛えたいと思います」

(レポート:保高幸子)



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