松本慎吾(一宮運輸)、豊田雅俊(警視庁)が五輪出場資格獲得…グレコ五輪第2次予選




 レスリング・グレコローマンのアテネ五輪第2次予選第2ステージは14日、ウズベキスタンのタシュケントで決勝トーナメントに入り、準々決勝に進んだ55kg級の豊田雅俊(警視庁)はバルセロナ五輪王者で3度世界一になっているベテランのオレグ・クチュレンコ(ドイツ=五輪時はEUN)を、84kg級の松本慎吾(一宮運輸)は3年連続パンアメリカン王者のルイス・メンデス(キューバ)をそれぞれ破り、ともに4位以内を確定。五輪出場資格を取った。

 2選手は4月12〜13日の明治乳業杯全日本選抜選手権で優勝すれば五輪代表へ、優勝できなかったら優勝選手とプレーオフが行われ、勝者が日本代表となる。

 グレコローマンはシドニー五輪と同じ4階級で資格を獲得。フリースタイルの5階級、女子の4階級とともに18階級中13階級でアテネ五輪出場が確定した。(レポート=保高幸子)


 【55kg級】豊田雅俊(警視庁)

準々決勝 ○[3−2=延長] Oleg Kutscherenko(ドイツ)

 
《経過》豊田がパッシブを取られ、パーテールポジションからローリングで2点を先制されたが、バックを2度取って2−2へ。そのまま延長となり、四つ組みから相手が手を離したものの、そのまま試合が続き、相手が押してきたところを豊田が回り込んで貴重な1点を獲得した。

 
豊田雅俊の話「四つ組みでは(コインとスで負けて)後組みになったけど、まあまあのところで組めたので、いけると思った。組む前に福田会長の姿が見えて、ガッツポーズで『行けよ!』という表情をしてくれたので、『やるぞ!』という気持ちになった。試合前は、『勝ったら伊藤コーチと嘉戸コーチに飛びつこう』『こうしよう』ということしか考えていなかった。このあと当たる選手とは、オリンピックでも当たる可能性があるので、オリンピックに向けて肌を合わせる気持ちで戦います」


 【84kg級】松本慎吾(一宮運輸)

準々決勝 ○[5−3] Mendez Luis(キューバ)

 
《経過》先にパッシブを取り、俵返しを狙ったが、バックを取られ1失点。スタンドからバックを奪われ、ローリングで回されて0−3と劣勢。しかし第2ピリオド、パッシブを取ってパーテールポジションから俵返しを決め、3+1点を取って逆転。そのあと、もう1度俵返しを仕掛けたが、相手の体が返らず、移動ポイントの1点のみ。それでも2点差とし、残り時間を振り切った。

 
松本慎吾の話「最高です! 笹本(60kg級)に追いつきました!」




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