五輪第2次予選第1ステージ(フリースタイル)見どころ




 アテネ五輪出場資格獲得のための第2次予選は、まず2月1〜2日にスロバキアのブラティスラバでフリースタイル第1ステージが行われ、5位までの選手が出場資格を獲得する。出場するのは、昨秋の世界選手権で10位入賞を逃し、まだ資格を持っていない国。第2ステージ(2月14〜15日、ブルガリア・ソフィア)は4位以内の国が出場資格を得る。

 日本は60kg級・山本英典(自衛隊)、84kg級・横山秀和(秋田・秋田商高教)、96kg級・小平清貴(警視庁)、120kg級・田中章仁(専大)の4選手が出場して資格獲得を目指す。資格を獲得した場合、4月の明治乳業杯全日本選抜選手権で優勝すれば日本代表へ。優勝しなかった場合は、優勝選手とプレーオフを実施する。

 4階級の出場が予想される強豪をさぐってみた。

 なお、遠征役員は、監督が富山英明(日大教=日本協会強化委員長)、コーチが土方政和(警視庁)、和田貴広(日本協会専任コーチ)、ドクターが中島耕平(JISS)、トレーナーが佐々木康之(グローバルスポーツ)。27日にパリ、プラハ経由でブラティスラバへ入る。


 【60kg級】

 01・02年の世界チャンピオンが残っており、01年世界1・2位(カナダ、モンゴル)、02年世界1〜4位(アルメニア、モンゴル、イラン、ルーマニア)のほか、ブルガリア、ウクライナ、ハンガリーといった世界と欧州の上位に顔を出していた国が残っている。

 ロシアも資格を獲得していないが、この階級はロシアが最も弱い階級で、この3年間は世界8位、欧州6位が最高。敵としては、前述の国になるだろう。

 
《資格を逃している主な国と主な年度別成績》
カナダ=01年世界1位
モンゴル=01・02年世界2位、02年アジア1位
アルメニア=02年世界1位
イラン=01・03年年アジア1位、02年世界3位
ルーマニア=02年世界4位、03年欧州3位
ブルガリア=01年世界4位、03年欧州1位
ハンガリー=01年欧州1位、03年欧州5位


 【84kg級】

 強豪が順当に資格を獲得してくれた階級。01年世界1〜4位、02年世界1〜2位、02年欧州1〜3位、03年欧州1〜3位、パンアメリカンの2強(キューバ、米国)のいない闘いとなり、かなり間口が広まっている。

 アジアの強豪(01・03年王者=イラン、02年王者=韓国、ほかにウズベキスタン、タジギスタンなど)をかわせば、資格獲得をぐっと近づけることができる。

 
《資格を逃している主な国と主な年度別成績》
イラン=01年世界3位、01・03年アジア1位
ブルガリア=02年世界4位
ウクライナ=01年欧州2位
韓国=02年アジア1位


 【96kg級】

 強豪のロシア(01年世界1位、02・03年欧州1位)が残っているが、02年世界1〜5位、01〜03年アジア王者が資格を獲得済み。

 ロシア以外では、欧州でハンガリー、トルコ、アジアでキルギスタン、ウズベキスタン、パンアメリカンでキューバがやや飛び抜けている程度だ。

 
《資格を逃している主な国と主な年度別成績》
ロシア=01年世界1位、02・03年欧州1位
トルコ=02年欧州3位、03年欧州2位
ハンガリー=01年世界4位
キューバ=01・02年パンアメリカン1位
キルギスタン=02年アジア2位
ウズベキスタン=03年アジア2位


 【120kg級】

 01・02年の世界1位、01〜03年の欧州1位を独占したロシアが資格獲得を逃しており、予選の台風の目となる。正直なところ、ロシアとは別ブロックを望みたい。
 ほかに01・02年パンアメリカン王者のキューバが飛び抜けており、トルコが続く程度。欧州、アジアともずば抜けて選手は見当たらないので、勝ち抜きたい。

 
《資格を逃している主な国と主な年度別成績》
ロシア=01・02年世界1位、01〜03年欧州1位
キューバ=01年世界3位、02年世界2位
トルコ=02年世界3位、02年欧州3位




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