【特集】ドーハ・アジア大会まであと1年




 4年に1度行なわれるアジアのスポーツの祭典、アジア大会まであと1年に迫った。2006年はカタールの首都ドーハ(写真右)で行なわれ、12月1日が開会式。実施競技はオリンピックを11競技上回る39競技で、レスリングは12月8日にスタート。男子14階級、女子4階級が行なわれる。このほどレスリングの日程が判明し、当初は12月8〜10、12〜14日だったが、12月8〜9日が男子グレコローマン、10日が女子、12〜13日が男子フリースタイルと変更された。

 日本は前回の2002年韓国・釜山大会で、男子グレコローマン84kg級の松本慎吾選手が金メダル、同60kg級の笹本睦選手が銅メダル、男子フリースタイル55kg級の田南部力選手が銀メダル、女子55kg級の吉田沙保里選手と同72kg級の浜口京子選手が金メダル、同63kg級の伊調馨選手が銀メダルを獲得した。

 アジア大会が西アジア地域で行なわれるのは1974年のイラン・テヘラン大会以来32年ぶり。開閉会式が行なわれるハリファ競技場は、1993年にサッカーの日本代表チームがあと数十秒でワールドカップ出場を逃し“ドーハの悲劇”と語り継がれてた試合の会場。全面改築し、約5万人収容の大会場となる。レスリングは体操やボクシングなど8競技が実施される新設の巨大会場「アスパイア・インドア・ホール」
(写真下)の1フロアで行なわれる。選手村から8kmの距離。


 カタールはペルシャ湾に面した小国で、面積は秋田県とほぼ同じ。人口の8割がドーハに住んでいる。石油と天然ガスの埋蔵量が豊富で国力はあり、経済成長率は20%を超えている。アジア大会開催の経費はほぼ100%が国費。12月の日中の気温は22〜27度で、日本よりもかなり暖かく、砂漠気候のため雨はほとんど降らない。言葉はアラビア語だが、英語がかなり通じる。

 厳格なイスラム教徒の国で、女性が外で肌を露出することは認められていない(外国人の場合は構わないようだが、過度な露出は取り締まられるもよう)。スポーツでも、女子ができるのはアーチェリーや射撃など体をすっぽり覆う伝統衣装を着てできるスポーツに限られていたが、時代の流れで変わりつつあり、今大会には陸上や水泳へカタールの女子選手が出場するという情報がある。

 レスリング女子は当初、実施種目に含まれていなかったが、国際レスリング連盟(FILA)などの働きかけにより実施種目に加えられた。カタールのスポーツ・プレス・コミッティーのメンバー、モバラク・オマール・サエード記者によると、女子選手の着衣は「通常通り」とのこと。

 レスリングの日程は下記の通り。応援に行く場合、関西空港〜ドーハに週4便のカタール航空直行便が出ており、ほかにマレーシア航空、中国国際航空などが一般的に考えられる。


 【2006年アジア大会レスリング競技日程】

12月 8日 男子グレコローマン60、74、96kg級
9日 同55、66、84、120kg級
10日 女子48、55、63、72kg級
11日 (試合なし)
12日 男子フリースタイル60、74、96kg級
13日 同55、66、84、120kg級


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