2006年にビーチレスリングとサンボの世界選手権を開催





 国際レスリング連盟(FILA)は10月15日までに、公式ホームページ上で来年、2つの新しいスタイルの世界選手権を開催することを発表した。ビーチ・レスリングとサンボで、10月13〜15日にトルコ・アンタリヤで行なわれる。

 ビーチレスリングは、日本の福田富昭会長(FILA副会長)がレスリングの普及を目的として提言し、FILAが昨年夏に公認したレスリングのスタイル。今夏には日本でも第1回全日本選手権が開催された。FILAはビーチレスリングのさらなる発展のために世界選手権の開催を決めたほか、各大陸のジュニア選手権にビーチレスリングを加えることが好ましいとの通達も行なっており、世界的な普及を目指す。

 サンボは旧ソ連を中心に行なわれているレスリングと柔道を合わせたような格闘技。以前はFILAが認めていたひとつのレスリング・スタイルで、フリースタイルやグレコローマンと同時に世界選手権が行なわれたりもしていた。しかし、1980年代にトラブルがあり、FILAから脱退していた。

 ハンガリー・ブダペストで行なわれたFILAの理事会で、世界サンボ連盟(FIAS)から再加盟の申請がなされ、FILAはこれを受け入れた。「サンボはFILAが管轄する。FILAが行なうサンボの世界選手権は、唯一無二のサンボの世界選手権である」といった通達を各国のレスリング協会に伝えている。

 しかし、FIASは現在、2団体に分裂しており、お互いが自らの正統性を主張している状態。これが原因で4年に1度開催されているワールドゲームズ(非五輪競技の総合大会)からもはずされたと言われている。今回FILAに再加盟を申請したのは、ジョシュ・ヘンソン(米国)が会長のグループ。“もうひとつのFIAS”がFILAの管轄下に入ったことを認めるかどうかは疑問だ。

 なお、福田会長がもうひとつ提言している“関節技のあるレスリング”パンクラチオン・スタイルは、福田会長が推進役となり、ルールを作成・整備し、テスト試合などをして来春のFILA理事会に再度提出することになっている。



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