浜口京子(ジャパンビバレッジ)は無念の銀メダル…世界選手権第5日午後





 2005年世界選手権第5日は9月30日、ハンガリー・ブダペストのブダペスト・スポーツ・アリーナで女子2階級と男子グレコローマン1階級の決勝までが行なわれ、女子72kg級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)は決勝へ進みながら、ワールドカップ3位のアイリス・スミス(米国)に1−2で敗れ、銀メダルに終わった。

 浜口は3回戦でアジア・チャンピオンのワン・チアオ(中国)を2−0で破り、準決勝でアテネ五輪4位のスベトラーナ・サヤエンコ(ウクライナ)をも2−0で撃破して世界選手権6度目の決勝へ進んだが、無念の結果に終わった。

 なお、浜口は10大会連続出場を果たし、吉村祥子(日本)、ニコラ・ハートマン(オーストリア)の9大会連続出場を超えて単独トップとなった。

 女子67kg級の坂本襟(ワァークスジャパン)は、敗者復活戦にまわったものの、ケイティ・ダウニング(米国)に敗れ、3位決定戦進出はならず7位となった。

 女子はこの日で終了。日本は03年大会(米国ニューヨーク)に続いて5階級制覇には及ばなかったものの、4階級で勝ち、国別対抗得点でも61点をマーク。2階級優勝の中国(52点)を押さえて、3大会連続12度目の団体世界一に輝いた。3位は42点の米国。

 男子グレコローマンの豊田雅俊(警視庁)は、2回戦で負けた相手のラサロ・リバス(キューバ)が敗れたため、敗者復活戦へは回れず13位に終わった。

 各選手の成績は下記の通り。(撮影=矢吹建夫)


 ◎女 子

 
【67kg級】坂本襟(ワァークスジャパン)        7位=19選手出場


敗者復活1回戦 ●[1−2(2-0=2:22,0-1,1-3)] Katie Dowing(米国)

 《試合結果》

 【1P】組み合ってお互いに攻撃できず、0−0のまま2分間が終了。コイントスで勝った坂本は、相手を尻もちをつかせたあと、横へのタックル返しを受けてしっまたが、結局、坂本に2点が入った。

 【2P】やや消極的になった坂本が、技術回避によるコーションで1点を失い、0−1で試合が終わった。

 【3P】片足タックルで攻めた坂本。がぶられて1点を失い、さらに横崩しで2失点。終盤に1点を返したものの、1−3のスコアで終わってしまった。


 【72kg級】浜口京子(ジャパンビバレッジ)        2位=20選手出場


3回戦 ○[2−0(TF9-0=1:08、1-0)] wang Jiao(中国)

 《試合結果》

 【1P】浜口ががぶって相手を崩し、一気にニアフォールへ持ち込み3点。いったん戻って、もう一度ニアフォールで5−0。さらぶテークダウンを取り、ニアフォールを奪ってテクニカルフォールとした。

 【2P】浜口は43秒、がぶりからってバックを取って1点をリード。この後も相手に圧力をかけて攻める。ラスト10秒、レフェリーが浜口の技術回避のコーションを取るという信じられないことが起こったが、ジャッジとチャーマンが認めず、1−0のスコアで勝った。

準決勝 ○[2−0(4-0,1-0)] Svitlana Saienko(ウクライナ)

 《試合結果》

 【1P】いったんはテークダウンされかけた浜口。よくこらえ、逆にバックを取って1点。ローリングで2点を加えた。終了間際にもタックルで押し出し、4−0としてピリオド終了。

 【2P】浜口が中盤、正面タックルで場外へ出して1点を奪取。このポイントを守り切った。

決 勝 ●[1−2(1-3,@Last-1,0-1)] Iris Smith(米国)

 《試合結果》

 【1P】両者腕をかけあってもつれ、浜口は相手の脚払いを受けてニアフォールの体勢でマットへ落ちた。辛うじてフォールは逃れる。ラスト25秒、浜口が1点を返したが、そこまでだった。

 【2P】足首を取った浜口。がぶられてレッグホールドを受ける危険もあったが、こう着状態となってブレーク。1分16秒、片足を取られた浜口が場外へ押し出され1点を失った。しかしラスト21秒、正面タックルから押し出して1点を奪取。1−1のラストポイントによって浜口が勝った。

 【3P】浜口の手や手首をにぎってくるスミス。浜口はなかなか突破口を見い出せないが、45秒すぎ、正面からの胴タックルで場外へ。しかし、突き落としのような技を受けてしまう。レフェリーは浜口の1点を挙げたが、ビデオチェックの結果、浜口の体が先に場外へ出ていたと判定され1点を失う。残り時間は1分10秒。浜口はこの1点を取り返せずに、0−1のまま終了のブザーを聞いた。




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