吉田沙保里(ALSOK綜合警備保障)ら3選手が勝ち抜く…世界選手権第4日午前





 2005年世界選手権第4日は9月29日、ハンガリー・ブダペストのブダペスト・スポーツ・アリーナで女子3階級が行なわれ、55kg級の吉田沙保里(ALSOK綜合警備保障)、59kg級の正田絢子(ジャパンビバレッジ)、63kg級の伊調馨(中京女大)の3選手とも準々決勝進出を果たした。

 55kg級の吉田は1回戦でネハ・ラジ・シン(インド)、2回戦でアナ・マリア・パバル(ルーマニア)にそれぞれフォール勝ち。2連勝で国際大会の連勝記録を「90」に伸ばした。準々決勝々決勝でルドミラ・クリステア(モルドバ)と対戦する。同じブロックでは、アテネ五輪2位のトンヤ・バービック(カナダ)が02・03年世界2位のティナ・ジョージ(米国)を破り、反対側のブロックでは欧州チャンピオンのナタリア・ゴルツ(ロシア)、アテネ五輪3位のアンナ・ゴミス(フランス)が勝ち進んでいる。

 59kg級の正田は1回戦でアルカ・トマール・シン(インド)に2−0で判定勝ち。2回戦でユリヤ・ラトケビッチ(ベラルーシ)にフォール勝ちした。準々決勝ではレネ・オーネス(ノルウェー)と対戦する。反対側のブロックでは、03年世界3位のサリー・ロバーツ(米国)が勝ち進んでいる。

 63kg級の伊調は1回戦で試合がなかったあと、2回戦でアテネ五輪決勝の相手サラ・マクマン(米国)を2−0の判定で撃破。準々決勝で昨年の欧州チャンピオンのヘレナ・アランディ(スウェーデン)と対戦する。反対側のブロックでは、ユニバーシアード2位のオルガ・キルコ(ベラルーシ)が勝ち進んでいる。

 各選手の試合結果は下記の通り。(撮影=矢吹建夫)


 ◎女 子

 【55kg級】吉田沙保里(ALSOK綜合警備保障)     24選手出場


1回戦 ○[フォール2P0:22(TF6-0=0:53,F0:22=4-0)] Neha Rathi Sh. J. Singh(インド)

 《試合経過》

 【1P】開始早々に吉田が3点が入った正面タックル。両足を固めて回転して2点を獲得し、30秒のうちに5−0とリード。その後、1点を加えて1分もかからずに6−0とした。

 【2P】吉田はまたしても速攻の正面タックル。今度はどのままフォールした。

2回戦 ○[フォール1P0:32(F0:32=3-0)] Ana Maria Paval(ルーマニア)

 《試合経過》

 【1P】開始すぐにタックルで攻めた吉田。フォールの体勢に持ち込み、最後は上四方固めのような体勢でフォール勝ち。


 【59kg級】正田絢子(ジャパンビバレッジ)     24選手出場


1回戦 ○[2−0(3-0,2-1)] Alkar Tomar Sh. N. Singh(インド)

 《試合経過》

 【1P】相手の動きをじっくりと見た正田。タックルをしっかりがぶってバックへ回ること3度、3−0としてこのピリオドを取った。

 【2P】第1ピリオドと同じでカウンター狙いの正田。2度、相手のタックルを回り込んで2−0。2度目の時に体勢が崩れてバックを取り返されたものの、残り10秒をしっかりと守った。

2回戦 ○[フォール1P1:54(F1:54=4-0)] Yuliya Ratkevich(ベラルーシ)

 《試合経過》

 【1P】お互いに相手を見てしまい、なかなか攻撃が仕掛けられない。しかし正田は終盤、相手の腹の下へもぐりこみ、飛行機投げのようにして倒し、そのままフォールへ持ち込んだ。


 【63kg級】伊調馨(中京女大)    24選手出場

※1回戦は試合なし

2回戦 ○[2−0(3-2,2-1)] Sara Mc Mann(米国)

 《試合経過》

 【1P】伊調が序盤に豪快なタックルを決め、3−0とリード。後半、片足タックルを取られてテークダウンを奪われ、反撃したところを今度は場外へ出されて3−2と追い上げられたが、そのスコアで第1ピリオドを終えた。

 【2P】片足タックルで1点を先制された伊調だが、慌てずに反撃に転じ、1分15秒にがぶりからバックを取って1−1。ラスト10秒にダメ押しの1点を加え、振り切った。




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