【特集】世界選手権代表&ユニバ代表が菅平で合宿



 男子の世界選手権代表チームとユニバーシアード代表チームが7月15日から、梅雨明け間近の蒸し暑い東京を避け、年に1回恒例の長野・菅平での合宿をスタートした。大学生選手の一部は期末試験と重なって参加できない選手もいたが、富山英明強化委員長、土方政和副委員長ら強化スタッフ以下、約40人の選手が23日まで汗を流す予定。

 16日昼の気温は約20度。グレコローマンの伊藤広道コーチ(自衛隊)は、気温の面みならず、都会を離れ、森林に囲まれた恵まれた自然環境の中で練習することでの気持ちの高揚といったプラスを指摘。東京・北区の国立スポーツ科学センターは器具や医療体制が非常に充実しており、この面では申し分ないが、年に1度はこうした環境下で合宿を行なう効用を口にする。

 グレコローマンの最重要テーマは、リフト技の防御で、「ホイッスル直後の防御」「持ち上げられそうになった時の防御」「ある程度持ち上げられてからの防御」の各段階に分けてデフェンスの方法を研究。嘉戸洋・日本協会専任コーチは「それぞれの段階で、どういうふうな体の向きにして、どんな動きをすれば防げるか。各選手でやり方は違うはず。まず、それを見つけてほしい」と、各選手に課題を課して練習させた。「前回の合宿(7月1〜8日)からやっているが、まだ、どの選手も形が固まっていない。ポーランド遠征までにしっかりした形を作り、ポーランドで実戦練習をさせたい」ともくろみを話す。

 伊藤コーチは「外国選手は、日本の選手とは違う動きをしてくる。ここであつ程度の形をつくり、ポーランド遠征で試させて世界選手権までに再度、研究させたい」と計画している。

 フリースタイルは、世界ジュニア選手権で好成績を残したことで全日本チームの選手が刺激され、危機感も芽生えた様子。和田貴広・日本協会専任コーチの指導のもと、クリンチの攻防などを中心に熱気ある選手を見せた。


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