【特集】攻めるタイミングがつかめ、収穫のある銅メダル…フリー60kg級・小島豪臣



 1回戦 ●[0−2(0-3,TF0-6=0:34)] S.M.P.KALKI(イラン)
 3決戦 ○[2−1(@last-1,0-1,1-0=2:12] Y. DUH(インド)

 フリー60kg級の小島豪臣(日体大)が、組み合わせの関係で1勝1敗ながら銅メダルを獲得した。「相手を見すぎた」という反省はあるものの、「崩しなどはきちんとできた。あと一歩踏み込んでポイントにつなげられる技術がほしい」と欲の深いところを見せ、この銅メダルを自信に上を目指す気持ちが十分。

 初戦で戦ったイラン選手が優勝した。ポイントは取れずにアジア王者の実力を肌で感じたものの、「攻めることはできた。もっと経験を積んでがんばりたい」と、気を引き締めた。

 グレコ74kg級の鶴巻宰、フリー84kg級の磯川孝生と同じく東日本学生リーグ戦から引き続いての参加だった。減量しながらリーグ戦を戦うことはきつかったそうで、「こちらに来てからも減量が大変でした」と振り返る。それでも「試合ではきちんと動けたので、コンディションづくりはうまくいったと考えていいと思います」と、貴重な経験ができた様子だ。

 昨年末に全日本チャンピオンになったあと、海外遠征では1勝もできず、ユニバーシアード予選では決勝で敗れるなど、今ひとつ調子が出なかった。それも、この銅メダル獲得で気が晴れそうという。「攻めるタイミングがつかめた。この大会で得たものを出して、明治乳業杯全日本選抜選手権で頑張りたい」と、世界選手権代表へ向けて気持ちを新たにしていた。

(取材・文=樋口郁夫)




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