【特集】伸びしろ十分の銅メダル…グレコ55kg級・平井進悟




 1回戦  ○[2−1(4-3,0-4,@Last-1)] ZHURSIBAEV(カザフスタン)
 2回戦  ○[2−0(3-1,@Last-1)] AKBAR KUZIEV(ウズベキスタン)
 準決勝 ●[0−2((0-4,TF0-6=1:19)] IM DAE WON(韓国)
 3決戦  ○[2−0(6-1=0:41,3-2)] BU REN(布仁=中国)

 初のアジア選手権出場で銅メダルを取ったグレコローマン55kg級の平井進悟(ALSOK綜合警備保障)は「(銅に終わって)悔しいというより、今の実力をすべて出し切っての結果と思います」と振り返った。決勝で完敗した03年世界2位のイム・ダエウォン(韓国)には「今の段階では何度やっても勝てないと思います」と謙虚に振り返った。

 しかし銅メダル獲得は「自信にはなる」という。綜合警備保障の大橋正教監督は「試合運びはうまいが、特別にすごい技術を持っているわけではなく、まだ発展途上の選手。その段階で銅メダルを取ったのだから、これから伸びる余地は十分」と評価。今後の練習次第で伸びる可能性を示してくれた結果と内容だった。

 2回戦のウズベキスタン戦で首投げを決めるなど、ある程度のスタンドでの投げ技は持っている。しかし3月のポーランド・オープンで一緒になったイム・ダエウォンからは徹底的に警戒されており、投げ技は手の内を知られてしまうと意外にかからないもの。新ルール下では、やはりグラウンドでの攻撃力を身につけることが課題になるだろう。

 そのグラウンドは、攻撃よりも防御の方が「やっていないし自信がない」とのこと。これからの新ルールを意識した練習により、一段階への飛躍が期待される。

(取材・文=樋口郁夫)


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