【特集】挑戦し続けられる幸せを実感…72kg級・浜口京子


(撮影:矢吹建夫)


 村島文子(中京女大)との優勝決定戦に登場した“真打ち”、72kg級の浜口京子(ジャパンビバレッジ)は、圧倒的な実力でフォール勝ち。この大会7連覇(通算9度目の優勝)を達成した。

 1分すぎ、タックルで相手のバランスを崩してテークダウンを奪うと、すかさず押さえ込んで試合を決めた。昨年の全日本選手権での村島との対戦では、第2ピリオドを6−0のテクニカルフォールしたものの、フォール勝ちを逃していたからだろうか、思わずガッツポーズが飛び出した。

 完勝で大会を終えた浜口は「ホントに今日は自分のレスリングができた。試合中の直観力というか判断力がついたんじゃないかと思う。収穫のある優勝だった」と、今後に手ごたえをつかんだ様子。会見に同席した父・アニマル浜口さんは「(優勝決定戦の最後の場面は)アテネ五輪で王旭(中国)をニアフォールする時、ブリッジで返された場面と同じ。今日はしっかり抑えることができた」と娘の成長に合格点を与えた。

 この勝利で世界選手権の日本代表が決まり、通算10度目の出場を決めた(ほかに五輪1度)。浜口は「この11年は挑戦し続けられて幸せだった。これからもレスリングをもっと好きになって世界選手権では優勝したい」と、6度目の優勝に意欲的。ご機嫌のアニマルさんは、「燃えろ!」と「気合だ!」をそれぞれ10連発絶叫して記者会見を締めくくった。

(取材・文=渋谷淳)




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