平井進悟(ALSOK綜合警備保障)が銅メダル…ポーランド・オープン最終日




 男子グレコローマンの全日本チームが参加した「ポーランド・オープン」最終日は3月13日、ポーランド・ワルブレイツで3階級が行われ、55kg級の平井進悟(ALSOK綜合警備保障)が銅メダルを獲得した、前日の74kg級の菅太一(警視庁)、84kg級の松本慎吾(一宮運輸)に続いて日本は3個の銅メダルを取った。

 平井は準決勝でポーランド王者相手に納得のいかない判定で敗れたものの、3位決定戦は19歳のトーマス・ロニンゲン(ノルウェー)相手に、第1ピリオドをクリンチで勝ち、第2ピリオドにきれいな巻きの一本背負いを決めて快勝した。ローニンゲンは88年ソウル・92年バルセロナ五輪のグレコローマン52kg級金メダリストのヨン・ロニンゲンの息子。

 同じ55kg級の村上文清(自衛隊)は、2回戦で2003年世界2位のイム・ダエウォン(韓国)に第1ピリオドを先制したものの、逆転負けし、イムが準決勝で負けたために敗者復活戦にまわれずに8位に終わった。96kg級の森角祐介(長野県協会)と120kg級の新庄寛和(国士大)は上位進出を逃した。

 各選手の成績は下記の通り。(レポート:ウィリアム・メイ)


 【55kg級】平井進悟(ALSOK綜合警備保障)  3位=21選手出場

1回戦 BYE
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2回戦 ○[2−1(0-3=2:17,1-0,1-0)] Piotr Jablonski(ポーランド)

 
《1P》相手優先権のクリンチとなり、胴タックルで倒されて先制された。《2P》首投げからバックへ回って1点を取り、1−0でこのピリオドを取った。《3P》平井が積極的に攻めて相手が固い防御に徹し、度がすぎたためにコーション(警告)が課せられて平井が1点獲得。このポイントを守り切った。
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準々決勝 ○[2−0(3-1,1-0)] Johnni Laulainen(フィンランド)

 
《1P》平井が巻きの一本背負いで3−1とリードし、守り切った。《2P》平井が首投げで1点を取り、危なげない勝利で準決勝へ進んだ。。
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準決勝 ●[0−2(0-3=2:04,0-1=2:15)] Pawel Kramarz(ポーランド)

 
《1P》相手優先権のクリンチから、すぐに腰投げで投げられて先制された。《2P》平井が巻きの一本背負いを仕掛け、相手が脚を使って守った反則がとられてチェアマンからペナルティーの2点が挙がった。しかし、ビデオ判定で0ポイントとなり、結局0−0でクリンチへ。平井が投げられながらも上になったが、審判の判断はポーランドのポイント。疑問の残る判定で敗れ、3位決定戦へ回ることになった。
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3位決定戦 ○[2−0(3-0=2:10,3-0)] Thomas Ronningen(ノルウェー)

 
《1P》クリンチで優先権を取った平井は、つり上げて倒してこのピリオドを先取。《2P》平井がきれいな巻きの一本背負いを仕掛けて3点を取り、そのまま守り切った。


  【55kg級】村上文清(自衛隊)   8位=21選手出場

1回戦 ○[2−0(2-0,TF7-0=0:17)] Mateusz Waligora(ポーランド)

 
《1P》スロースタートだったが、村上が胴タックルを2度決めて先取。《2P》村上がホイッスル直後に一本背負いを決め、ローリングを2度仕掛けてテクニカルフォール。
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2回戦 ●[1−2(1-0=2:07,0-5,0-1)] Im Dae Won(韓国)

 
《1P》村上がクリンチからイムを倒して、このピリオドを先取。《2P》イムが脇くぐりタックルでポイントを取り、ローリング2度で攻めた《3P》イムがバック回って1−0とし、そのままのスコアで試合終了。


  【96kg級】森角裕介(長野県協会)   11位=23選手出場

1回戦  BYE
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2回戦 ○[2-0(1-0=2:15,1-0=2:30)] Andrei Batura(ベラルーシ)

 
《1P》森角はクリンチの優先権を取りながら、すぐに手が離れてしまう不覚。それでも引き落としてバックを取って先取。《2P》相手優先のクリンチになったが、かんぬきで逃げて、そのまま守り切った。
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準々決勝 ●[0−2(0-1=2:04,0-2=2:05)] V. Sidlauskas(リトアニア)
 
《1P》相手優先のクリンチから倒されて、森角が最初のピリオドを落とした。《2P》森角は相手の投げのミスで一度バックを取ったものの(0点)、返すことができず、0−0のままクリンチ勝負。コイントスで負けた森角は、小手を振って切ろうとしたが、背中から倒れてしまった。


 【120kg級】新庄寛和(国士大)   13位=13選手出場

1回戦  BYE
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準々決勝 ●[0−2(TF0-6=0:40,0-3=2:04)] Marek Mikulski(ポーランド)

 
《1P》アテネ五輪のポーランド代表相手に、新庄はスタンドでバックに回られて、リフトされてテクニカルフォール。《2P》新庄が粘ったが、延長となり、相手優先権のクリンチとなって一気に倒された。
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敗者復活戦 ●[0−2(0-3,0-3)] Russ Davie(米国)

  
《1P》新庄はバックに回れて、ガッツレンチを許して0−3。《2P》新庄はスタンドからバックを取られて、後ろに投げられて0−3とされてしまった。



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