平井進悟(綜合警備)加藤賢三(自衛隊)は1勝ずつ…ピトラシンスキ国際大会最終日【2006年8月27日】






 【ポーランド・ワルシャワ発、ウィリアム・メイ記者】世界選手権前のグレコローマンの最後のビッグイベント、「ピトラシンスキ国際大会」は8月26日、当地で3階級が行われ、55kg級の平井進悟(ALSOK綜合警備保障)と96kg級の加藤賢三(自衛隊)がともに初戦を買ったものの、2試合目で敗れ上位入賞はなからなかった。

 平井選手は初戦で今年の欧州選手権5位のビュガール・ラジモフ(ウクライナ)に逆転勝ち。しかし昨年の世界選手権準優勝のPark Eun-Chul(韓国)に敗れ、敗者復活戦にも回れずに10位に終わった。

 加藤はスロバキアのベテラン、ロマン・メデュナ相手に粘り強いレスリングで初戦を突破したものの、、続く試合でラミ・ヒエタニミ(フィンラン)にフォール負けし、16位だった。

 昨年55kg級の世界チャンピオンに輝いたソリャン・レイハンプール(イラン)と世界2位のPark Eun-Chulは、ともに無名のエルボル・コニラトフ(カザフスタン)に敗れ、20位と8位になりました。

 96kg級には、2008年北京五輪を目指して復帰しようとしている04年のアテネ五輪チャンピオンイブラヒム・カラム(エジプト)が出場。決勝まで勝ち進んだものの、アジア・チャンピオンのマーグラン・アセンベコフ(カザフスタン)と対戦し、首をけがして棄権した。エジプト関係者の話によると、救急車で病院へ運ばれて検査を受けた結果、筋肉を少し傷めたそうで、大事には至らないとのこと。来月の世界選手権に出る予定だという。

 120kg級は、アテネ五輪で銀メダルを獲得したゲオルギ・ツルツミア(カザフスタン)が世界ジュニア王者のジャルマー・ショバーグ(スェーデン)を破って、優勝した。


 【55kg級】平井進悟(ALSOK綜合警備保障)    10位=22選手出場

予備戦 ○[2−1(0-3,3-0,3-2)] Vyugar Ragymov(ウクライナ)

 《1P》平井はパーテールポジションの攻撃で、相手の固い防御にクラッチを取れず、時間がなくなって0−1。そして、防御ではローリングを決められて0−3へ。このピリオドを許した。

 《2P》平井がパーテールポジションからリフトして1−0。防御ではスイッチして体を入れ替え、3−0としてこのピリオドを取った。

 《3P》パーテールポジション戦で上で平井選手の足が真ん中の線を越えてしまい、ペナルティーで0−1。そしてポイントを取れずに0−2とリードを許したが、下から一気にスイッチして上になり、疲れを見せたヨーロッパ5位の相手を返して、3−2と逆転勝ち。

1回戦 ●[1−2(0-3,4-3,0-2)] Park Eun-Chul(韓国)

 《1P》パーテールポジションなって、昨年世界2位のパクのデフェンスを崩せずに0−1。平井も固い防御を見せたが、ラスト2秒で返されて0−3。

 《2P》平井が開始すぐ首投げを決めて3−2とリード。パーテールポジションの攻防は両選手が守り、4−3で平井がこのピリオドを取った。

 《3P》パーテールポジションでの攻撃は平井がポイントを取れず0−1。ラスト・ポイントを取れば勝つことができたが、リフトされて、0−2で敗れた。


 【96kg級】加藤賢三(自衛隊)     16位=31選手出場

予備戦 ○[2−1(6-8,@-1,@-1)] Roman Meduna(スロバキア)

 《1P》加藤が得意の首投げで4点を取ったものの、相手も返して2点、それからローリングを2度決められ4−6と逆転された。パーテールポジションからのガッツレンチは2−2となり、6−8で最初のピリオドを落とした。

 《2・3P》ともに同じパターン。パーテールポジションの攻撃でポイントを取れなかった加藤だが、防御ではしっかり守って、ラスト・ポイントで連取した。

1回戦 ●[フォール、2P1:36(TF0-7=1:20, 0-4)] Rami Hietanimi(フィンランド)

 《1P》リフト、ガッツレンチなどで0−7のテクニカールフォール負け。

 《2P》0−0でパーテールポジション戦へ。加藤はローリングのミスで0−2とリードされ、相手は俵返しの体勢へ。そのままフォールの状態へに入って、押さえられた。



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