FILA審判委員長が改めて「誤審」を断言…浜口VSズラテバ戦【2007年11月16日】








 国際レスリング連盟(FILA)の女子コーチ・クリニックに参加した国際レスリング連盟(FILA)のマリオ・サレトニグ副会長(審判員長=カナダ、右写真)は、日本の報道陣の質問に答える形で、今年の世界選手権の女子72kg級2回戦、浜口京子(ジャパンビバレッジ)−スタンカ・ズラテバ(ブルガリア)戦における浜口選手の外無双が、相手の3ポイントとカウントされたことについて、「誤審」と断言。該当審判員を審判の五輪選抜最終試験となるヨーロッパ選手権(2008年4月)に選抜しなかったことを明らかにした。

 サレトニグ副会長は、問題のシーンは、ジャッジが「チェックが必要」との意思表示をしていたにもかかわらず、その権限のあるチェアマンとコントローラーがビデオ・チェックをすることなくズラテバに3点を与えたことを重要視。「ビデオをチェックしなかったことが間違い」としている。

 同副会長は、審判の最終選考会に選ばなかった審判員を「ジャッジ(キプロス)以外の3人」としているが、コントローラーを務めていたモンゴル審判員が最終選考会の審判リストに入っており、食い違いがある。しかし、レフェリー(マケドニア)とチェアマン(ロシア)は間違いなく選考もれしている。特にロシアの降格された審判員はロシア協会の審判員長の職にある人物。同国から世界選手権に参加した4人の審判員のうち、国内の審判長職にある審判員1人のみを外したことに、サレトニグ副会長の強い意思がうかがえる。

 この決定を報道陣から聞いた浜口選手は「審判の降格は望んでいない。今回のことがきっかけで、正しい判定が下されるようになることを望みます。選手は命をかけて闘っているのですから」と話した。



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