鈴木崇之(警視庁)も8位入賞はならず…世界選手権第4日【2007年9月20日】







 北京オリンピックの出場資格をかけた2007年世界選手権第4日は9月20日、アゼルバイジャンの首都バクーのヘイダル・アリエフ・スポーツアリーナで男子フリースタイル3階級が行われ、
敗者復活戦へ回った66kg級の鈴木崇之(警視庁)だが、今年のワールドカップ王者のアルスラン・クタリエフ(ウズベキスタン)に0−2の黒星。大会組織委員会の発表では9位で、あと一歩で五輪出場権の獲得を逃した。

 鈴木は1回戦でカタール選手、2回戦でイスラエル選手にそれぞれ快勝。3回戦で欧州3位のラマザン・シャヒン(トルコ)に敗れた。シャヒンが決勝へ進み、敗者復活戦へ回り上位進出に望みをつないでいた。

 74kg級の萱森浩輝(新潟・新潟県央工高教)は初戦で宮城・仙台育英高〜日大出身のマキシモ・ブランコ(ベネズエラ)を破ったものの、2回戦でジョセフ・ヘスケット(米国)に敗れ、84kg級の鈴木豊(自衛隊)は初戦でラドシアウ・ホービク(ポーランド)に黒星。ともに敗者復活戦へは回れなかった。

 各選手の成績は下記の通り。


 ◎男子フリースタイル

 【66kg級】鈴木崇之(警視庁)       47選手出場

1回戦 ○[フォール、2P1:26(6-0=1:19,F4-0)] Q. Abdulqadedr(カタール)

 《経過》第1ピリオドの22秒、回り込んでバックを取った鈴木がまたさきで2点を追加。片足タックルで1点を加えたあと、正面からがぶって相手を崩しニアフォール。6−0とした。第2ピリオドもタックルからまたさきで攻め、5秒ルールの1点も加えて4−0。がぶってエビ固めを決め、そのままフォール。

【1回戦第1P】タックルで1点のあと、またさきで攻めた鈴木(青)。 【1回戦第2P】がぶりからエビ固めを決め、一気にフォールへ。

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2回戦 ○[2−0(B-3,4-0)] Yuri Poliak(イスラエル)

 《経過》第1ピリオドの開始早々に一本背負いを決めて3点。しかしバックを取ったあと乗りすぎてバランスを崩し、返され、ニアフォールへ追い込まれる。5秒ルールの1点が加わって3−3へ。そのままのスコアで終了し、ビッグポイントで鈴木の勝ち。第2ピリオドは外無双から一気にニアフォールに追い込み2−0。その後、タックルを2度決めて4−0。

【2回戦第1P】巻き投げのあと攻める鈴木(赤)だが、返されてしまう。 【2回戦第2P】外無双で倒し、一気にフォールを狙う鈴木。

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3回戦 ●[0−2(3-BL,2-4)] Ranazan Shahin(トルコ)

 《経過》第1ピリオド前半、がっちりがぶられた鈴木。こらえたもののがぶり返しを受けて3失点。鈴木の押さえるアクションが認められてスコアは2−3。終了間際にタックルで1点を取って3−3としたが、ビッグポイントで相手の勝ち。第2ピリオドは30秒に片足タックルを決められて1失点。1分45秒、正面タックルで押し出したかに見えたが、グラウンド状態との判断で0点。最後、鈴木がもう一度タックルで勝負をかけ、タックル返しをこらえて押さえ込んだように思えたが、ビデオチェックの結果、タックル返しに3点が入り、スコアは2−4。納得のいかない判定で敗れた。

【3回戦第1P】上位進出をかけて欧州3位のトルコ選手と闘う鈴木(青)。 【3回戦第2P】0−1からのタックル。場外へ出したようだが、なぜか0点。 【3回戦第2P】勝負をかけた鈴木のタックルだが、タックル返しで3失点とされた。

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敗者復活戦 ●[0−2(0-3,1-2)] Arslan Khutaliev(ウズベキスタン)

 《経過》第1ピリオドの序盤、果敢にタックルへいった鈴木だが、バランスを崩してしまい、バックを取られて1失点。終盤、タックルを受け、逆転を狙ってのがぶり返しに失敗。2点を失い0−3とされた。第2ピリオドは35秒に場外へ出されて1点を失ったが、1分25秒、タックルで場外へ出して1−1へ。しかし1分46秒、片足タックルで場外へ出され、1−2とされて終了のホイッスルを聞いた。


 【74kg級】萱森浩輝(新潟・新潟県央工高教)       49選手出場

1回戦 ○[2−0(1-0,1-0)] Maximo Blanco(ベネズエラ)

 《経過》第1ピリオドはお互いに決め手がなく0−0。コイントスで負けた萱森は11秒に場外へ。マキシモに1点が入ったと思ったが、VTRチェックの結果、グラウンド状態での場外となって試合再開。第2ピリオドだと思っていたマキシモは攻めることをせず、通算で30秒を守った萱森の勝ち。第2ピリオドは0−0で試合が進み、ラスト20秒に相手を落とした萱森がバックへ回り込み、決勝の1点を取った。

【1回戦第1P】クリンチから攻めたブランコ。テークダウンの前にグラウンド状態で場外へ出たため、ポイントにならなかった(青が萱森)。 【1回戦第2P】1点を取り、ガッツレンチで攻める萱森。

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2回戦 ●[0−2(0-1,0-6=1:17)] Joseph Heskett(米国)


 《経過》第1ピリオド1分すぎ、萱森は片足タックルを許してしまい0−1。第2ピリオド、果敢にタックルを仕掛けたが、レッグホールで2度返され、逃れようとしたところを脚を取られてのガッツレンチを受け、0−6とされた。

【2回戦第1P】片足タックルで1失点の萱森(青)。ガッツレンチをこらえる。 【2回戦第2P】レッグホールド2回転のあと、さらに回されて6点差。

 【84kg級】鈴木豊(自衛隊)       46選手出場

1回戦 ●[0−2(0-2,0-1=2:30)] Radosiaw Horbik(ポーランド)

 《経過》鈴木は第1ピリオドのラスト30秒、相手の右脚への片足タックルで勝負をかけたが、うまく返されて0−2。第2ピリオドは0−0で2分間が終了。コイントスで勝った鈴木だが、クリンチの攻撃で粘られ、立たれてしまって30秒間でポイントをあげることができず、相手の勝ちとなった。

【1回戦第1P】腕取りから攻める鈴木(赤)だが、攻め切れず。 【1回戦第2P】クリンチの攻撃権は鈴木。いつの間にか脚を取られ不利な体勢へ。


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