【報告】ジュニアレスラーを強くするために必要な『運動と栄養』の知識【2007年8月28日】
−食べたものでしか身体はできない−

報告=日本協会スポーツ医科学委員会・神谷衣香  
(筑波大大学院)


 8月10〜12日に東京・駒沢体育館で行われた全国少年少女選手権で、スポーツ医科学委員会は「ジュニアレスラーのためのコンディショニングブック」を1500部配布した。コンディショニングブックはジュニアレスラー向けに、日頃から自分の体重管理を行うためのツールとして作られたもので、すでに4月のJOC杯ジュニアオリンピックでも配布し、普及に努めている。

 大会中には栄養に関するポスターを掲示し、JISSの管理栄養士の亀井明子先生による栄養講座も開催され、参加したジュニアレスラーの保護者は熱心に聞き入った。日頃の栄養管理は、無理な減量を防ぎ、体調管理、トレーニング効果増大にも大きな影響を与える。だが、その栄養管理の方法を知る機会はなかなかない。そのためスポーツ医科学委員会では、このようなレスリングに必要な『運動と栄養』の知識を提供する場の設定に努めている。

 無理な減量がジュニア世代にまで広がっていることが問題視される現在、日々の体調管理・栄養管理を一人ひとりが意識することが大切だ。ジュニアから体調管理や体重コントロールを習慣づけることで、後々まで減量やコンディショニングを上手にこなせることが期待できる。それにより試合での実力発揮が達成されれば、日本レスリング界の発展にも結びつくはずだ。

 スポーツ医科学委員会では、コンディショニングブックの配布を今後も続けると共に、今回のような『運動と栄養』に関する講座の開催も行っていく意向だ。



《iモード=前ページへ戻る》

《前ページに戻る》