【特集】最多の42選手参加で、団体戦3位入賞…四日市ジュニア【2007年8月13日】



 今大会で最も多くの選手を参加させたのは、元学生王者の宇野勝彦代表率いる三重・四日市ジュニア
(右・下写真)で、42人の参加(宇野代表は所用で欠席)。創部21年。スタート時の部員数は「2、3人だった」(当時高校3年生だった永本美夫コーチ)というが、今では80人を超える部員数。井阪二郎監督は「いつ増えた、ということではなく、自然に増えていった」と振り返る。

 指導方針は「楽しく、レスリングを好きになってもらう」。全身運動で体にいいというアピールとともに、口コミなどで伝わっていった結果が、“最多出場選手数”の肩書き獲得のパワーとなったようだ。井坂監督は「勝つことが最終目標ではない。結果として勝つにこしたことはないが、まずレスリングの楽しさを知ってもらおうと思っている」と強調する。

 80人を超えるクラブに成長した今は、四日市四郷高校など市内の3ヶ所に練習場を持ち、最高で週5日の練習ができる。もちろん、そのすべての練習参加を強要しているわけではなく、住んでいる場所の関係で週2日や週3日という選手もいる。3ヶ所に分かれていると、その選手の都合に合わせて練習に参加できるようになるわけで、このあたりも選手数が増えていく要素なのだろう。

 スタート当時は高校のレスリング部員だった人間が、家庭を持って子供が生まれるとレスリングをやらせるケースも増えているそうで、永本コーチもその一人。そうした状況下だけに、選手数はまだ発展していきそうなムードがある。井坂監督は「コーチの数も足りないくらいです。高校や大学のOBにもっと協力してもらおうと思っています」とうれしい悲鳴を挙げる。

 肝心の成績は、6人が優勝し、2位が1人、3位が7人。団体戦11人以上の部で3位入賞(計算ミスがあり、表彰式では3位入賞と発表されなかった)という「予想以上の成績」(井坂監督)。全国少年少女連盟の会長のお膝元、三重県のキッズレスリングは理想的な形で発展しているようだ。


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