8月20日にイラク・チームが来日、合同練習へ…日本協会が復興支援【2007年8月9日】







 イラクのレスリング・チーム17人(男子フリースタイル7選手、男子グレコローマン6選手、役員4選手)が8月20日、来日し、全日本チームや大学チームと合同練習を実施することになった。9月13日まで滞在する。

 外務省のイラクの復興支援を日本協会がサポートするもので、ことし5月のアジア選手権(キルギス)の際にイラクから日本チームに申し入れがあり、外務省とともに調整を続けていた。

 チームは20日から25日まで東京・国立スポーツ科学センター(JISS)で行われる全日本チームの合宿に参加。その後、都内の大学で練習を続け、31日は自衛隊との親善試合が予定されている。9月初めには山梨学院大で合宿。9月9日からは全日本合宿に再合流し、13日に帰国する。

 イラクは元々レスリングの盛んな地域で、イランイラク戦争でブランクはあったものの、1988年ソウル五輪まではオリンピックやアジア選手権などの大会には頻繁に出場していた。しかし1991年の湾岸戦争で状況が変わり、1990年代はジュニアの世界選手権やアジア選手権への出場はあったが、シニアの大会にはほとんど出場していなかった。2002年にはイランで行われた世界選手権に久しぶりに出場し、フセイン政権が崩壊したあとの2003年10月にグレコローマンの世界選手権に出場し、アテネ五輪出場を目指した。

 しかし、2004年冬に行われたアテネ五輪の予選を含めて資格を取れた選手はなく、ワイルドカードでの五輪出場もかなわなかった。その後、2005〜07年アジア選手権や2006年ドーハ・アジア大会にも出場。アジア大会では男子両スタイルで11選手を派遣するなど、競技力復活を目指している。

 今回来日する選手は、北京五輪の出場資格獲得がかかる9月の世界選手権(アゼルバイジャン・バクー)の代表選手と思われる。


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