【特集】今年こそ結果を出したいグレコ・チームの顔…グレコローマン66kg級・飯室雅規【2007年6月10日】








 ドーハ・アジア大会銅メダリストの飯室雅規(自衛隊)が3年連続6度目の優勝。6度目となる世界選手権出場を決めた(右写真=決勝で闘う飯室)

 チャンピオンが「グレコの66は自衛隊がほとんどを占めているので身内との戦い」と振り返ったように、決勝の相手はチームメートの藤村義。手の内を知り尽くしている相手は、やはりやりにくかったのだろうか、飯室が準決勝まで見せていた豪快な攻撃は不発。それでも、第一人者らしい堅実なディフェンスで後輩を突き放した。

 国内ではいまや無敵の飯室も「世界選手権は何度も出ているけど結果が出ていない」と悔しい思いを持っている。グレコの日の丸部隊としては、今や笹本睦(60kg級=ALSOK綜合警備保障)や松本慎吾(84kg級=一宮運輸)と並ぶ“顔”でありながら、肝心の世界選手権で低調な成績が続いているいる事実は否定できない。

 ただし、今年は9月の世界選手権を前にして、今までとは違うムードが漂う。昨年12月のアジア大会で見事に銅メダルを獲得し、国際試合で外国人選手と渡り合う確かな自信を手に入れたからだ。

 「グラウンドの攻防でこれまでの経験が生きるようになってきた。前回の世界選手権で失点につながったローリングに注意し、攻撃力をつければ結果はついてくると思う」。

 目標はズバリ8強進出。五輪出場枠の獲得が日本のエースに課せられた使命である。

(文=渋谷淳、撮影=矢吹建夫)


《iモード=前ページへ戻る》

《前ページに戻る》