【特集】ジュニアに続くアジア・チャンピオンならず…女子51kg級・柴田瑞穂(中京女大)【2007年5月12日】








 2005年のアジア・ジュニア選手権でチャンピオンに輝いている51`級の柴田瑞穂(中京女大)が、シニアでのアジア・チャンピオンを目指したが、あと一歩及ばず、銀メダルに終わった(右写真=満足そうな表情のない表彰台での柴田)

 決勝は微妙な判定が続いた。第1ピリオド、クリンチから相手をテークダウンさせたはずなのに、レフェリーの判定は相手のタックル返しの優勢。これはビデオチェックの結果、柴田のポイントとなったが、第3ピリオドは、組み合おうともしない相手に対して、レフェリーは技術回避の警告を与え、スコアボードには1−0と表示された。

 しかし国際レスリング連盟(FILA)の本部席から「今のは無効だ」との指示がとび、結局、0−0で試合再開。審判の一人が同意しなかったためらしい。その結果、0−0で2分の試合時間が終わり、コイントスで負けた柴田の手が上がることはなかった。

 微妙な判定についての不満は口にしなかった柴田は「第2ピリオドは判断ミスです。(相手の)タックルに入らせてつぶしてくる作戦が見え見えだったのに、自分から入ってしまいました。焦りました」と、ラスト14秒での1失点を悔やんだ
(左写真)

 6月10日に服部担子選手(中京女大ク)、坂本日登美選手(自衛隊)との世界選手権代表決定プレーオフを控えており、そちらの練習に専念したかったというのが本音だったという。「計量だけパスすれば、(初戦で負けても)いい」くらいの気持ちもあったそうだが、現地に来てみると「負けたくない」という気持ちが盛り上がってきたという。それだけに、銀メダルでは喜べない。

 しかし初の全日本チーム入りで、憧れの吉田沙保里選手(ALSOK綜合警備保障)と遠征できたことは大きな収穫だった。「また吉田先輩と一緒に遠征したい」という気持ちを強くしたそうで、そのために6月のプレーオフに勝ちたいところ。練習できる期間は短いが、プレーオフでの勝利を目指して帰国してすぐに練習を再開する予定だ。


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