大館信也(自衛隊)が銀メダル獲得…アジア選手権第1日【2007年5月8日】







 2007年アジア選手権は5月8日からキルギス・ビシュケクで開幕。男子フリースタイル3階級が行われ、60kg級の大館信也(自衛隊)が3試合を勝ち抜いて決勝へ進出したものの、地元のバザル・バザルグルエフ(キルギスタン)に0−2で敗れ、銀メダルに終わった。(右写真=20ヶ国以上が参加しての開会式)

 大館は1回戦で2006年ドーハ・アジア大会7位のガズワン・ラシカニ(シリア)を2−0で下し、2回戦でビタリ・コルジャキン(タジギスタン)にも2−0の勝利。準決勝でケルマニ・メフディ・タガビ(イラン)を2−1で下した。決勝は地元選手相手に、第1ピリオドをコイントスで勝ちながら落としたのが響いて、優勝を引き寄せることができなかった。

 74kg級の長島和幸(クリナップ)は、1回戦は試合がなく、2回戦でワンナ・シッチチャイ(タイ)にフォール勝ち。しかし準決勝で、ウー・ジジアン(中国)に0−2で敗れ、3位決定戦へ。リー・サンキュ(韓国)との銅メダルをかけた一戦は、0−2で敗れ、5位に終わった。

 96kg級の米山祥嗣(K-POWERS)は、1回戦でバディム・ピャガイ(ウズベキスタン)を2−0で下したが、2回戦でモラディ・アミール・アッバス(イラン)に0−2で黒星。アッバスが決勝へ進んだため敗者復活戦へ回ったものの、コー・タエヒュン(韓国)に0−2で敗れた。

 各選手の成績は下記の通り
(左写真=開会式にはキリギスの大統領が参加)

 
※これまで「キルギスタン」と表記してきましたが、現在の同国の正式名称は「キルギス共和国」ですので、今後は「キルギス」と表記します。


※タイム、スコアは非公式

 ◎男子フリースタイル

 
【60kg級】大館信也(自衛隊)   2位=13選手出場

【1回戦第2P】ローリングで攻めた大館(赤)がTフォール。 【2回戦第1P】コイントスで負けた大館(青)だが逆転勝ち。 【準決勝第1P】大館(青)がコイントスで勝って第1Pを取る。 【準決勝第3P】大館(青)の一本背負いが続けてさく裂。

1回戦 ○[2−0(3-0、TF7-0=1:30)] Laihkani Chazwan(シリア)

 《経過》両者ともポイントの取れなかった第1ピリオドだが、1分45秒7に大館ががぶり返しで3点を取った。大館は第2ピリオドも中盤にバックを取って1点を先制し、腕を極めての横崩しで2点。さらにローリングを2回転決めて7−0とした。

2回戦 ○[2−0(1-0=2:04,3-0)] Vitalyi Korjakin(タジギスタン)

 《経過》第1ピリオドは0−0。コイントスで負けた大館だが、タックル返しを決めて1点を獲得。第2ピリオドは50秒にタックルを決め、終了間際にも相手を崩して一気にニアフォールへ追い込んで2点を加えた。

準決勝 ○[2−1(1-0=2:13,1-2、TF12-5] Kermani Mehdi Taghavi(イラン)

 《経過》第1ピリオドは0−0。コイントスで勝った大館がバックへ回り込んで引き倒した。第2ピリオド、大館は中盤と終盤にタックルを決められ0−2。終了間際に1点を取ったが及ばなかった。

 第3ピリオドはめまぐるしくポイントが入った。タックル返しで2点を先制した大館は、2−1とされながらも、がぶり返しなどで攻めて6−3へ。その後タックルを受けて6−4とされながらも、一本背負いを決めて9−4へ。再びタックルを決められて9−5と追い上げられたが、このピリオド2度目の一本背負いを決め、12−5としてテクニカルフォール勝ちした。

決 勝 ●[0−2(0-1=2:19,0-5)] Bazar Bazarguruev(キルギス)

 《経過》第1ピリオドは0−0。コイントスで勝った大館だが、仕留めきれず、逆に場外へ出されて痛恨の1失点。第2ピリオドは1分25秒にタックルを決められ、アンクルホールド2回転で4点を失ってしまった。

【決勝第1P】第1ピリオドは一進一退でで0−0。コイントスへ。 【決勝第1P】コイントスで勝った大館(青)だったが…。 【決勝第2P】中盤、大館(青)が痛恨の1失点。 【決勝第1P】気落ちした大館にアンクルホールド地獄が。

 【74kg級】長島和幸(クリナップ)   5位=10選手出場

【2回戦第1P】長島(赤)が速攻のフォール勝ち。 【準決勝第1P】タックルで攻めた長島(赤)は2−0としたが…。 【準決勝第1P】ラスト4秒、そり投げで痛恨の3失点。

1回戦   BYE

2回戦 ○[フォール、1P0:46(F5-0)] Wanna Sitthichai(タイ)

 
《経過》相手を崩した長島がエビ固めを決め、そのままフォールへ持ち込んだ。

準決勝 ●[0−2(2-3,0-1=2:03)] Wu Zuian(中国)

 《経過》第1ピリオド、長島が1分と1分43秒に1点ずつ挙げて2−0とした。しかしラスト6秒、場外際での攻防になり、そり投げ気味に投げられて3点を失い、逆転負け。第2ピリオドは0−0のあと、コイントスで負けた長島がテークダウンを奪われた。

3位決定戦 ●[0−2(0-1=2:04,1-2)] Lee Sang-Kyu(韓国)

 《経過》第1ピリオドは0−0。コイントスで負けた長島は相手の攻撃を防げずに1失点。第2ピリオド、長島が開始早々にタックルで相手を場外に出して1点を先取。しかし29秒、タックルを受けて1−1へ。終盤にも1点を取られ、最後は必死に追い上げたがポイントにつながらなかった。

【三決戦第1P】コイントスで負けた長島(赤)が1失点。 【三決戦第2P】長島(赤)が開始早々に胴タックルで1点。 【三決戦第2P】相手のタックルを必死で守る長島(赤)。 【三決戦第2P】終了間際、左足がはずれに1−2で敗れる。

 【96kg級】米山祥嗣(K-POWERS)    11選手出場

【1回戦第1P】タックルを仕掛ける米山(赤)。初戦白星。 【2回戦第2P】イラン選手のタックルに米山(赤)が吹っ飛ぶ。 【敗復戦第1P】3位決定戦進出をかけた米山(赤)だが黒星。

1回戦 ○[2−0(2-0=2:09,2-0)] Vadim Pyagay(ウズベキスタン)

 《経過》第1ピリオドは0−0。コイントスで負けた米山はは、しりもちをつきながらも相手の体を返し、微妙だったがタックル返しが認められて2−0。第2ピリオドは35秒、場外際の攻防でうまく突き落とし、中盤にもバックへ回って2−0とした。

2回戦 ●[0−2(0-1,TF0-6=1:13)] Moradi Amir Abbas(イラン)

 《経過》第1ピリオド、お互いにポイントが取れなかったが、1分22秒にイランのタックルが決まった。第2ピリオドは前半からイランが攻撃をしかけ、タックルからニアフォールで3点。さらに3点タックルが決まり、米山は0−6とされてしまった。

敗者復活戦 ●[0−2(0-2,1-3)] Koo Tae-Hyun(韓国)

 《経過》第1ピリオド30秒、米山は片足タックルを取られて0−1。中盤にも1点を許した。第2ピリオドもタックルを受け、ローリングで回されて0−3。1分38秒に米山がタックルで1点を取ったが、ローリングは決まらず、1−3で試合終了。



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