【特集】優勝にも不満いっぱい…女子ジュニア48kg級・三村冬子(京都・網野高)【2007年4月19日】







 今月14日の「ジャパンビバレッジクイーンズカップ2007」の48kg級で、高校生ながら3位に入った三村冬子(京都・網野高=左写真)がJOC杯ジュニアオリンピックでは4年連続優勝を飾り、昨年3位に入った世界ジュニア選手権(8月・北京)への出場権を手に入れた。

 同世代間では第一人者の三村は、危ない場面こそなかったものの、準決勝の野中千尋(埼玉・埼玉栄高)戦で1ピリオド失ったり、攻めあぐねたりするシーンがあるなど、本来の実力を考えると今ひとつの内容。本人も「まだちょっと動きが良くなかった。先にポイントを取られてしまったり、入ってからの処理が甘かったり。緊張もあったと思う」と反省の言葉を口にした
(下写真:決勝で西のどかと闘う三村=赤)

 優勝にも不満を抱くのは、目標の高さの裏返しとも言える。そんな三村の直近の目標は世界ジュニア選手権だ。昨年の同大会は3位。「外国人選手は手足が長くてやりづらい選手もいた」と振り返るが、「海外に比べて日本の方が国内予選が厳しいはず。それを勝ち抜いたのだから、今年は絶対に勝たないといけないと思う」と責任感を強める。

 高校3年生になった三村にしてみれば、世界ジュニアで好結果を出して、今後はシニアの大会にも本格的に勝負を挑みたいところだろう。世界チャンピオンの伊調千春(ALSOK綜合警備保障)や全日本2位の坂本真喜子(自衛隊)との距離はまだあるが、課題は見つけている。「まだ体重が足りない。少なくとも2、3sの減量が必要になるまで体力(筋力)をつけたい」。カデット、ジュニアの世代でトップを走り続ける逸材は新たなステージを迎えようとしている。

(文=渋谷淳)


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