女子ワールドカップ代表がロシアへ【2007年3月19日】
3月22〜23日にロシア・クラスノヤルスクで行われる第7回女子ワールドカップの日本代表チーム(右写真)が3月18日、成田空港からロシアへ向けて出発した。
2001年にスタートした女子のワールドカップは、これまで日本は常にベストメンバーで臨んできた。今回は、全日本チャンピオンが3人いるとはいえ、アテネ五輪代表選手や世界チャンピオン経験者はおらず、初めて若手選手だけで臨む。参加する国は地元のロシアのほか、米国、中国、ドイツ、ベラルーシと伝わっている。
地元のロシアは当然のことながらベストメンバーが予想される。昨夏に元全日本コーチでもある世界V8のセルゲイ・ベログラゾフ氏がコーチに就任して以来、かなり強化しており、今冬の各種の国際大会でも優勝選手を何人か輩出している。全日本チャンピオンがいるとはいえ、すんなりとは優勝させてもらえない状況だ(左写真:チームのムードメーカーが期待されるアジア・チャンピオンの松川知華子選手=左=と、服部担子主将=中)。
木名瀬重夫監督は「このメンバーで優勝することが、今後の日本への援護射撃になる。苦しい闘いになると思うが、1人1人に責任を持たせて闘わせ、優勝を目指す。私たち監督・コーチも、責任を持って指導を行い、選手をベストコンディションでマットに上げたい」と話した。
遠征メンバー、過去の大会成績は下記の通り。なお、大会のもようは、日本テレビで22日(木)24:26〜24:56、23日(金)24:50〜26:20、CS放送G+で24日(土)14:00〜14:30=第1日、20:00〜21:30=最終日に放映される。
【監督】木名瀬重夫(日本協会専任コーチ)
【コーチ】金浜良(ジャパンビバレッジ)、成富利弘(東京・安部学院高教)
【ドクター】小松裕(国立スポーツ科学センター)
【トレーナー】宇野彰洋(グローバルスポーツ)
【審判】内藤可三(ニレ接骨院)
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◎選手
【48kg級】甲斐友梨(中京女大)
【51kg級】服部担子(中京女大大学院)
【55kg級】松川知華子(日大)
【59kg級】西牧未央(中京女大)
【63kg級】山名慧(中京女大)
【67kg級】井上佳子(愛知・至学館高)
【72kg級】新海真美(中京女大)
年 | 場 所 | 優 勝 | 2 位 | 3 位 | 日本のメンバー ※カッコ数字は階級 |
2001 | フランス | 日 本 | 中 国 | ロシア | 清水美里(46)、坂本日登美(51)、山本聖子(56)、岩間怜那(62)、 菅原美々(68)、浜口京子(72) |
2002 | エジプト | 日 本 | ロシア | ウクライナ | 清水美里(48)、服部担子(51)、山本聖子(55)、岩間怜那(59)、 伊調馨(63)、斉藤紀江(67)、浜口京子(72) |
2003 | 東 京 | 米 国 | 日 本 | カナダ | 坂本真喜子・山本美憂(48)、伊調千春・服部担子(51)、吉田沙保里(55) 山本聖子・岩間怜那(59)、伊調馨・正田絢子(63)、斉藤紀江・坂本襟(67) 浜口京子(72) |
2004 | 東 京 | 日 本 | カナダ | 中 国 | 伊調千春・坂本真喜子(48)、坂本日登美・服部担子(51)、吉田沙保里・ 松川知華子(55)、山本聖子・岩間怜那(59)、伊調馨・中西はつみ(63)、 斉藤紀江・坂本襟(67)、浜口京子・村島文子(72) |
2005 | フランス | 日 本 | ウクライナ | ロシア | 坂本真喜子(48)、伊調千春(51)、吉田沙保里(55)、正田絢子(59)、 伊調馨(63)、坂本襟(67)、浜口京子(72) |
2006 | 名古屋 | 日 本 | カナダ | 米 国 | 伊調千春・坂本真喜子(48)、坂本日登美・甲斐友梨(51)、吉田沙保里・ 松川知華子(55)、山本聖子・西牧未央(59)、伊調馨・正田絢子(63)、 新海真美・井上佳子(67)、浜口京子・村島文子(72) |
《ワールドカップとは》 国際レスリング連盟(FILA)は、アテネ五輪で女子が採用されることが国際オリンピック委員会(IOC)によって正式決定された直後の2001年10月、女子ワールドカップをスタートさせた。 レスリングのワールドカップは、世界のトップチームよる団体戦の総当りリーグ戦で、全階級にわたる総合的な実力を競う大会(団体の勝敗とともに、階級ごとに個人でも勝ち点によって順位が争われる=ただし、表彰は行われない)。1階級2選手をエントリーし、交互に起用することもできるので、選手を温存しながら団体優勝にかける国もある。 男子では1973年から実施されており、世界選手権と並ぶビッグ大会。当初は各大陸の最強国を集めて行われていたが、大陸間で実力格差があるため、大陸代表にこだわらず、前年の世界選手権の国別対抗得点の結果で、強国を集めて行われるようになった。 |