【特集】勝利への執念を見せた内容…男子フリー66kg級・小島豪臣2007年3月6日】







 準決勝までは米満達弘(拓大)とともに順当に勝ち上がったフリースタイル66kg級の全日本チャンピオン、小島豪臣(周南システム産業)。米満が先に準決勝を闘って決勝進出を決め、日本選手による決勝戦が期待されたが、こちらは無念の黒星(右写真)。3位決定戦でも敗れ、米満の後塵を拝してしまった。

 「弱いから負けるんですよ」と言葉少なだが、準決勝のトルコ選手は「そんなに強いという感じはしなかった。空回りしてしまった試合だった」と重い口を開いた。「それが、うまさ、なのでしょうけど…」と言いながらも、「次に闘えば…(勝てる)」と闘志を見せた。

 また3位決定戦のロシア選手も、第3ピリオドの微妙な判定は「絶対に自分が取っていた」と言い切る。試合終了直後には、セコンドの和田貴広コーチ(日本協会専任コーチ)をさしおいて一目散にチャーマンに詰め寄るほど激怒し、心底から納得のいかない判定だった。「この相手も強いとは感じなかった。わずかの差」と、優勝が遠い存在ではないことを強調した。

 粘りも見せた大会だった。3回戦では2ピリオドとも0−0のあとのコイントスで負けてしまい、片足を完全に肩の上まで上げられながらも、ともに30秒を耐えての粘り勝ち
(左写真)。この防御方法を特別に練習しているわけではないそうだが、片足1本でこらえ、倒れない脚力と精神力、そして勝利への執念は特筆すべきこと。5位とはいえ、次につながる強さを見せてくれた。

 「組み手では外国選手に負けていなかった」ときっぱり。今後の強化は、最後のフィニッシュ技として確実にポイントを取れる技を身につけること。米満の猛撃をしのぎ、アゼルバイジャン・バクー(世界選手権)のマットに立つことができるか。


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