山本“KID”徳郁選手が約7年2ヶ月ぶりにレスリングのマットへ2007年1月28日】






 プロ格闘家の山本“KID”徳郁(KILLER BEE=山梨学院大OB)が1月28日、約7年2ヶ月ぶりにレスリングの試合に復帰参戦した。

 会場となった東京・駒沢体育館は8時半の開場前に約100メートルの列。運悪く地下鉄新玉川線に人身事故があり、列車がストップ。試合開始の10時まで会場に到着できないファンもいたというアクシデントもあったが、その電車に選手も数名が乗っていたため、試合開始は30分繰り下げ。10時半には約2300席の観客席がほぼ満員となり関心の高さをうかがわせた。

 KID選手は男子フリースタイル60kg級1回戦の第7試合に登場。若い土田章博選手(自衛隊)相手に、開始直後は張り手合戦のようになってレフェリーに注意される一幕も。しかし徐々に硬さが取れ、第1ピリオドのラスト15秒にタックル。見事に返されて両者2点となったが、すぐにバックを取って3−2として、このピリオドを先制。第2ピリオドは3点となるタックルを決めるなど、エンジンフル回転という感じで5−1として、初戦を勝った。

 2回戦はアテネ五輪銅メダリストの井上謙二(自衛隊)が相手。過去4度闘い2勝2敗と五分の成績を残している“ライバル”だが、開始早々に巻きの一本背負いを受け、わずか16秒でフォール負け。この技で右ひじを脱きゅうしたもようで、無念の黒星でマットを降りた。

 試合後は救急車で病院へ。「軽くけがしちゃったんで、がっちり治してきます」とだけ言い残して会場を後にした。医師の診断は「後方脱きゅう。全治3〜4ヶ月」。ベスト8に残ったことで、6月の明治乳業杯全日本選抜選手権への出場権を獲得し、最低限後のハードルはクリアしたが、負傷の回復具合はどうか。4ヶ月半後、その勇姿が再び見られるか。

開場の8時半には約100メートルの列。
1回戦、得意のタックルが決まる。
第2ピリオドは5−1で取り、ピリオドスコア2−0で快勝。

2回戦、井上謙二の巻きの一本背負いで右ひじを脱きゅう。無念の黒星を喫した。


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