2006年度天皇杯全日本選手権第1日 決勝記録・写真


※撮影=矢吹建夫

 【男子フリースタイル84kg級】

 ▼決勝
鈴木豊(自衛隊)○[フォール、3P1:50(5-6,3-2、F1:50)]●磯川孝生(拓大)

 《経過》1ピリオド、磯川が1−0とリードしたものの、鈴木がタックルからうまく体を預け、アンクルホールドで攻めて5−1と逆転。しかし磯川が投げを決めるなどして6−5と再逆転。第2ピリオドは終盤に試合が動き、鈴木のタックルに対して磯川がタックル返しを決めて2−2。最後に鈴木がバックを取って3−2で勝った。

 決勝の第3ピリオドは、磯川のタックルを鈴木がカウンターで2度返して2−0。2度目はフルネルソンを仕掛け、反対側に返してポイントを加えたあと、フォールへ持ち込んだ。
第3ピリオド、磯川をニアフォールに追い込んだ鈴木(赤)。新旧王者を破って初優勝。

 【男子フリースタイル96kg級】

 ▼決勝
小平清貴(警視庁)○[2−0(1-0,4-0)]●坂本憲蔵(日本文理大)

 《経過》第1ピリオドは小平が中盤にタックルを決め、これが決勝ポイントへ。第2ピリオドはタックルを4度決め、4−0とした。
この階級不動の王者、小平(赤)は西日本学生界から挑んできた坂本を一蹴。

 【男子フリースタイル120kg級】

 ▼決勝
田中章仁(FEG)○[フォール、2P0:33(3-0=2:03,F2-0)]●荒木田進謙(専大)

 《経過》第1ピリオドは0−0で2分間を終了。コイントスで勝った田中がテークダウンを取った。第2ピリオドは荒木田のタックルを受けた田中が、うまくフォールの体勢へもっていき、押さえ込んだ。
ブランク明けの田中(赤)だが、学生二冠王者を最後はフォールで下す。

 【男子グレコローマン84kg級】

 ▼決勝
松本慎吾(一宮運輸)○[2−0(4-0、TF7-0=1:26)]●太田充洋(大分・石垣養護学教)

 《経過》第1ピリオドは0−0でグラウンド攻防へ。太田が先攻だったが、松本がスイッチで返して1ポイントを獲得。松本は攻撃で俵返しを決めて4−0とした。第2ピリオドは太田の首投げを松本がこらえて場外へ出して1−0。グラウンドの攻撃で俵返しを2度決めた。
決勝では低い軌道のものを含めて3度の俵返しを決めた松本(赤)。強さを見せつけた。

 【男子グレコローマン96kg級】

 ▼決勝
加藤賢三(自衛隊)○[2−0(TF6-0=1:15,TF6-0=1:18)]●山口竜志(拓大)

 《経過》第1ピリオド、加藤が首投げを決め、ニアフォールを奪って4−0。グラウンドの攻撃でローリングを決めて6点差へ。第2ピリオドは押し出して1点、相手の投げの失敗に乗じて1点を取って2−0。グラウンドの攻撃でローリングを2度決め、6−0とした。
得意技で山口を投げた加藤(赤)。プロレスへ行くライバルに強烈な餞別を贈った。

 【男子グレコローマン120kg級】

 ▼決勝
沢田直樹(山口県協会)○[2−1(0-3,1L-1,1L-1)]●新庄寛和(自衛隊)

 《経過》第1〜3ピリオドともスタンド戦は0−0。第1ピリオドは後攻の新庄ががぶり返しを決めて先制したが、第2・3ピリオドはいずれも先攻の沢田が防御に回ってもポイントを許さず、ラストポイントによってものにした。
昨年10月の国体で不覚を喫した相手に雪辱し、沢田が初の日本一へ。

 【女子51kg級】

 ▼決勝
服部担子(中京女大大学院)○[2−1(0-3=2:02,3-0=2:04,1-0=2:22)]●甲斐友梨(中京女大)

 《経過》第1〜3ピリオドとも2分間の攻防は0−0。第1ピリオドは甲斐、第2ピリオドは服部がともにクリンチの攻撃をものにした。

 第3ピリオドはコイントスで服部が勝ち、かなり粘られたが、最後はニアフォールの体勢に追い込んで決勝ポイントを取った。
階級ダウンした服部(青)。五輪では実施されない階級だが、まず51kg級で世界一を目指す。

 【女子59kg級】

 ▼決勝
西牧未央(中京女大)○[2−0(2-0,2-0)]●山名慧(中京女大)

 《経過》第1ピリオド、タックルで1点を先制した西牧は、後半にももつれた末に1点を取って2−0へ。第2ピリオドも1−0とし、ラスト10秒にもバックを取って2−0とした。
2005年世界ジュニア・チャンピオン同士の対戦に勝ち、西牧(赤)が初の日本一へ。

 【女子67kg級】

 ▼決勝
井上佳子(愛知・至学館高)○[2−0(3-0=2:03,2-0=2:00)]●新海真美(中京女大)

 《経過》第1ピリオドは0−0で2分間を終了。コイントスで勝った井上が確実にテークダウン奪った。第2ピリオドは井上がタックルと場外へ押し出すなどして2−0とした。
4選手の優勝争いが予想された67kg級は、最年少の井上(赤)が優勝。


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