全日本パンクラチオン1バウト大会&全日本コンバットレスリングオープン選手権観戦記【2008年12月29日】

総合格闘技委員会広報担当 村本健二   
(日本協会特定理事)


 既に一ヶ月が過ぎようとしていますが、11月30日(日)、気持ちよく吹く秋風に色鮮やかな落ち葉が舞う国士舘大学で開催された第12回全日本コンバットレスリングオープン選手権大会での五味隆典(久我山ラスカルジム)と永田克彦(NEW JAPAN FACTORY)との熱戦は、コンバットレスリングの醍醐味を知らされた一戦でも、脳裏から離れません(右写真=赤が永田)

 五味隆典選手は、軽快な動きで極め(関節技)の一瞬のチャンスを覗い、永田克彦選手が、圧倒的な体力とオリンピックのテクニックで攻め続けました。人間を超えた野獣を連想させる両者の動きは、「美」さえ感じたのは私だけではなかったと思います。

 五味隆典選手が、すばやい片足タックルでテークダウンを奪い1ポイント先取し、グレコローマンスタイルレスリングで永田克彦選手が、2回がぶり返しを決めるも、コンバットレスリングルールでは、相手の身体が宙に浮かなければポイントとはならなりません。

 コンバットレスリングとオリンピックレスリングの大きな違いは、マットに背中をつけた仰向けの状態でも攻めることができることです。そして、絞め・関節技が許されていることです。五味隆典選手の必殺技絞め・関節技があるため、フォールの態勢に持っていくことが惜しくもできず試合は終了しました。

この試合で、コンバットレスリングのルールの奥の深さを知ることができました。敗れた永田選手の言葉が印象的でした。「悔しい、極めとフリースタイルのタックルをマスターして次の大会にでたい」

第15回全日本コンバットレスリング選手権大会は、2009年3月22日(日)町田市立総合体育館で開催されます。なお、1月4日さいたまスーパーアリーナで開催される「戦極の乱」2009で、五味隆典(久我山ラスカルジム)と北岡悟選手(パンクラスism)が、戦極ライト級チャンピオンシップマッチを行いますが、両選手は、全日本コンバットレスリング選手権大会MVPレスラーです。


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