【特集】医師の卵がマットで奮戦! 3位に入賞…初段フリースタイル66kg級・近藤晋哉(防衛医大)【2008年11月23日】



 社会人段別選手権の初段フリースタイルに防衛医大の選手が3人出場。66kg級の近藤晋哉(2年生=右写真)が1勝を挙げて3位に入賞した(84kg級の河村優輔も組み合わせの関係で0勝ながら3位)。

 医学生でレスリングをやっている選手は、過去現在ともそう多くはいないはず。近藤選手は、東大に合格するより難しいとも言われる防衛医大にストレートで入学し、高校時代に何のスポーツもやっていなかったところから一念発起してレスリングをやり始めた変りダネ選手だ。

 「総合格闘技が好きでして、自分でもやってみようかと」。受験勉強が厳しかった分、大学では遊びに走ってもおかしくないが、「体を鍛えたい」という気持ちが強く、レスリングの道を選んだという。

 毎日5時までが授業。学生であっても身分は防衛省職員であり、給料(手当)も出るのだから、授業のサボタージュは職務違反。しっかりと出席して勉強したあと、8人の部員で練習をやっている。自衛隊の渡口彦康さん(1991年アジア選手権グレコローマン57kg級4位)が指導してくれるそうで、その成果もあっての3位入賞だ。

 「レスリングは体力的にきついスポーツ。その分、自分の体が鍛えられていくのが分かる」と話し、この好成績を機に、もう少し打ち込みたい様子。「一般の部への参加は?」という問いに、「それはちょっと…。自信ないです」。

 すべての職業に共通することだが、人の命を預かる医師には何よりも強じんな体が求められる。医師不足が叫ばれている昨今、医師の勤務はかなりハードになっており、よけい体が資本になっている。レスリングの経験が、医師になった時に大きく生かされることを望みたい(左写真:84kg級の河村=青=は無念の初戦敗退)

(文・撮影=樋口郁夫)


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