ロンドン五輪へ向けての厳しい現実を見る…CSKAカップから帰国の和田貴広コーチ【2008年11月12日】



 インタコンチネンタル「CSKAカップ」に出場した日本選手団が11月10日に帰国。日本の3選手を率いた和田貴広コーチ(国士大教)は「大会のレベルが高かった。日本選手はロシア選手相手になかなかポイントが取れなかった。ロンドン五輪へ向けて厳しい現実を見せつけられた。ロンドン五輪への闘いはもう始まっている」と総括した(関連記事 → クリック)。

 ロシアは、北京オリンピックに出場した選手は出場しておらず、それで抜群の強さだったという。4年後に向けて、最も脅威となるのは間違いないようだ。

 その中でも健闘したのが60kg級の高塚。イランの一番手選手を破り、CSKAのアダム・バティロフにも第3ピリオドのラスト40秒までリードするという内容で2勝1敗。北京オリンピックを目指した激闘で培われた実力は本物だった。

 最終日には「イワン・ヤリギン・カップ」として、96kg級と120kg級の個人戦が行われ、イバン・96kg級で2004年アテネ五輪金メダリストのカジムラド・ガチャロフ(CSKA=ロシア)、が、120kgでは2007年世界チャンピオンのバルベル・マコフ(CSKA=ロシア)がそれぞれ優勝。このあと、階級の枠を越えて両者が対戦し、ガチャロフが2−0(1-0,1L-1)で優勝した。

 ガチャロフは「CSKAカップ」を合わせると2日で7試合をこなし、「北京五輪には出られなかったが、まだまだ強い」(和田コーチ)という。

 「CSKAカップ」の日本選手の成績は下記の通り。(写真提供=和田貴広)


アジア選抜チーム。日本から3選手が選ばれた。 1勝2敗の湯元進一。イランに勝った。 高塚紀行はイランとマケドニアを下す。

小島豪臣は無念の3戦3敗。 和田コーチはアジアのコーチとして活躍。

 ◎日本選手成績

 【55kg級】湯元進一(自衛隊)

予選1回戦 ○[2−0(3-1,4-1)]Dabbaghi Souraki Abbas(イラン)
予選2回戦  BYE
予選3回戦 ●[0−2(0-2,0-4)]Otarsultanov Dshamal(CSKA)
3位決定戦 ●[1−2(0-1,1-0,1-3)]Velikov Radoslav(欧州選抜=ブルガリア)

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 【60kg級】高塚紀行(日大コーチ)

予選1回戦 ○[2−0(1-0,3-0)]Ghorbaniperchi Koraei Morteza(イラン)
予選2回戦  BYE
予選3回戦 ●[1−2(0-1,1-0,1-7)]Adam Batirov(CSKA)
3位決定戦 ○[2−1(1-0,0-1,1-0)]Ramazanov Murad(欧州選抜=マケドニア)

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 【66kg級】小島豪臣(K−POWERS)

予選1回戦 ●[0−2(0-1,2-1)]Vahedi Masoud(イラン)
予選2回戦  BYE
予選3回戦 ●[0−2(0-1,0-3)]Zaur Batirov(CSKA)
3位決定戦 ●[0−2(0-2,1-1L)]Dzhaparov Darsan(欧州選抜=ロシア)


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