女子メダリスト選手コメント集【2008年8月18日】







 
48kg級優勝のキャロル・ヒュン(カナダ)「私は絶対にトップに立つんだ、という強い信念を持ってレスリングをやってきた。それが実現しました。でも信じられない思いです。自分自身を信じ、私の人生をかけて闘いました。

 私の両親は中国人です。ベトナムで知り合い、カナダに渡ってきて、そこで私が生まれました。中国の金メダルは私にとって特別な意味があります。観客席の前にいた両親の姿が見えました。私の心の中にある中国への思いが伝わっていたと思います。

 カナダでも女子レスリングがより注目を浴びることと思います。より多くの人がレスリングを始め、サポートし、すばらしいスポーツであることを理解してくれると思います」

(写真は、左から伊調、ヒュン、スタドニク、メルレニ)


 48kg級銅メダルのイリーナ・メルレニ(ウクライナ)「この銅メダルはアテネ五輪の金メダルより大変な思いをして取りました。神様に感謝したい。一方で、金メダルではなく残念な思いもします。大会に臨むにあたり、どの選手よりコンディションはよかったと思います。

 伊調選手とは闘う度に接戦の試合です。ラスト5秒で負けたのは、私の心のどこかに油断があったからだと思います。このレベルの試合になると、わずかの隙が負けにつながります。コーチはやるべきことをやってくれました。敗因は私の心の中にあると思います。私が自分自身を信じ切ることができなかったからだと思います。

 少し休みたい。私には夫と息子がいます。2人とすごす時間がほしいと思います」


 48kg級銅メダルのマリア・スタドニク(アゼルバイジャン)「金メダルを取れなかったので、うれしくはありません。確かに銅メダルは価値あるものであり、アゼルバイジャンの女子レスリングにとって初めてのメダルという栄誉ではあります。しかし金メダルがほしかった。結果に満足はしていません」


 55kg級決勝で吉田に敗れた許莉(中国)「金メダルを逃したことはちょっぴり残念です。でも、18歳の私にとって銀メダルを取れたことでもすごいことでもあると思います。私はまだ若く、吉田選手ほどのキャリアはありません。吉田選手には、今年3月のアジア選手権でも負けています。私と比べると、技術も経験もすべてが上です。この負けから学んだものを今後のトレーニングに生かしたいと思います。将来、必ず吉田選手を破ってみせます」

(写真は、左から許莉、吉田、バービック、レンテリア)


 55kg級銅メダルのトーニャ・バービック(カナダ)「とてもグッドな気持ちです。金メダルではありませんでしたが、この4年間のすべてを出せました。ハードトレーニングに耐え、やるべきことはすべてやりました。」


 55kg級銅メダルのジャクリン・レンテリア(コロンビア)「この4年間の猛練習の成果だと思います。辛い選手に耐えたからこそ手にできた銅メダルです。対戦相手の研究もしっかりしてきました。また、コーチのビクトル・カパチョ(日体大などで練習経験あり)のおかげです」


 63kg級決勝で伊調馨に敗れたアレナ・カルタホワ(ロシア)「今は何も考えられない。銀メダルはうれしくもないし、エキサイティングでもない。どこが悪かったのかを考えている。第1ピリオド、ボールピックアップで勝った時、私に勝つチャンスがめぐってきたのに…。伊調選手はこの階級ので最高の選手です」

(写真は、左からカルタホワ、伊調、シャリギナ、ミラー)


 63kg級銅メダルのイェレナ・シャリギナ(カザフスタン)「金メダルを取りにしましたが、今はとてもいい気持ちです。私の若さが大きな武器になったと思います。銅メダルでも、私、そしてカザフスタンにとって大きな名誉であると思います。次のオリンピック、今度は金メダルを目指します」


 72kg級優勝の王嬌(中国)「中国に金メダルを持ってくることができて、最高の栄誉だと思います。驚きの金メダルです。試合前は優勝すると言っていましたが、正直なところ、本当に優勝できるとは思っていませんでした。

 決勝は大変な試合でしたが、ある意味で楽な部分はありました。私はそう多くの国際大会は経験していません。だからこそ、(負けて元々という)リラックスした気持ちで試合をすることができました。それが優勝につながったのだと思います。コーチは試合前には決してプレッシャーをかけませんでした。『いい経験をすると思え。自信を持って全力を尽くせ』とだけ言ってきました。
 
 パーフェクトなレスリング・クイーンを目指し、まだまだ長い道のりを歩んでいきたいと思います」

(写真は、左からズラテバ、王嬌、浜口、ウィエシュツク)


 72kg級で優勝を逃したスタンカ・ズラテバのコーチ、シメオン・ステレフ(ブルガリア)「ちょっとしたミスだった。しかしミスはミス。ミスをすれば負ける。彼女はここ数年間、1度も負けとらず、周囲は『ズラテバは金メダルを取る』と思っていた。彼女はそのプレッシャーに耐えてくれた。試合に負けたあとはとても興奮していた。しかし銀メダルでも、ブルガリアにとってはとても名誉なことだ。来年の世界選手権でも闘い続けます。次のオリンピックで必ず金メダルを取ります」



 
72kg級銅メダルのアグニエシュカ・ウィエシュチュク(ポーランド)「18歳の時、休日に何もやることがなくて、レスリングを始めることになりました。そこから、ここまで来ました。どの色でもいいからメダルを取ることが目標で、その思いを達成できました。本当にハイレベルのレスリングを知ったのは今年に入ってからです。でも、私本来の階級はオリンピック種目ではないことが辛いです。常に自分より大きな選手と闘わなければなりませんでした」



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